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【写真】 味のり
【本】 『限りなく透明に近いブルー』 (村上龍)
![]() | 限りなく透明に近いブルー 村上 龍 (1978/12) 講談社 この商品の詳細を見る |
しかし、何といっても本作で村上龍の原点ともいえるべき点は、村上龍という作家の剥き出しの感受性であろう。例えば最近芥川賞をとった絲山秋子(沖で待つ)などだと、一つ一つの出来事に距離をとりながらツッコミをする余裕で物事をみつめるいやらしさやシニカルさがあるのだが、村上龍は一つ一つの出来事、些細な出来事に対してすらもいちいち「本気」なのである。如何に滑稽な出来事であろうとそれを嘲笑せず、物珍しい出来事であったとしてもあたかも誰もが自然に体験する現象であるように受け止め、素通りしてみせるのである。だから、物語のリズムを壊し読者を興醒めさせるツッコミなどがなく、不自然な世界であるはずなのに自然なものに錯覚させられてしまうのである。
嫌悪感を示し、絶対に受け入れられないという人も相当数いるらしいが、剥き出しで無防備な感受性をエネルギー溢れる筆致で描ききられていて、村上龍という作家を知る上で是非とも味わっておきたい作品だ。
【写真】 蟹缶
中日落合監督が続投
【落合監督が2年の契約延長「勝てるチームにします」】まず、僕は今までの落合監督の手腕を高く評価しているし、中日ファンとしてもずっと支持していたことを先に表明しておく。
中日の落合博満監督(52)は30日、名古屋市内で白井文吾オーナー(78)に今季の報告を行った。席上、来季以降の続投を要請され、2年契約に合意した。年俸は5000万円増の1億5000万円、プラス出来高払いとなる。
1時間を超える会談を終えた落合監督は、「3年間の区切りはついた。来季はペナントを勝つのが第一目標」と就任4年目に向けて抱負を語った。白井オーナーは、「引き続き頼むと言った。監督からは『強いチームじゃなくて、勝てるチームにします』という話があった」と述べた。
落合監督は3年契約の最終年だった今季、2度目のリーグ優勝を果たしたが、2004年に続いて日本一を逃した。日本シリーズ終了後に進退伺を出すことを表明していたが、球団は3年間で2度のリーグ優勝に導いた手腕を評価した。(金額は推定)
(サンケイスポーツ)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/npb/25476/
その上で、これは先の日本シリーズの結果や最近表出している落合監督へのネガティブなニュースや感情とは関係なく、中日ドラゴンズという現状既に成熟したチームに長期政権というのが果たして好ましいのかという思いがある。これが楽天のように弱いチームであるならば野村監督が5年でも10年でもじっくり腰を据えてやるというのも一つの方法論としてアリだろうが、中日のようにどう考えたって後2,3年はシーズン開幕前予想Aクラス入りはほぼ間違いないチームであるならば、むしろ思い切って指揮官を成績関係なく変えて、様々な考えを取り入れたほうが自然チームそのものに厚みが出てきて長い目で見たときに却ってより成熟度が増してよくなるのではないかと考える。これは星野仙一が中日ドラゴンズを去るときにも同じような考え方を表明していたが僕も共感している。
もっとも、最初に書いたとおり、僕は中日ファンとして落合監督を強く支持していたし、去るのなら寂しいと思っていたので続投が決まって正直嬉しいという気持ちがある。だからこそ、なのかもしれないが、同じ体制であと2年やるなら、是が非でも日本一を勝ち取って欲しい。もうそれしかないというのは落合監督も中日サイドもよくわかっているはずだ。結果を追い求めるチームにするのならば、ファンの一人としても今まで以上に落合政権のあと2年に対しては結果に厳しく見ていこうと思う。
【映画】 『亡国のイージス』
![]() | 亡国のイージス 真田広之 (2005/12/22) ジェネオン エンタテインメント この商品の詳細を見る |
映画序盤、イージスを乗っ取られるまでは良かった。自衛隊という専守防衛のあり方の中に自分達の存在が収まってしまっていることや、この国に軍隊みたいなものとその必要性が存在していることを直視できない国民への怒り、そういう部分での葛藤が、やや説明的すぎて不自然なセリフとなって表れてしまっていたが、気持ちとしてはよくわかってしまう。
イージスが乗っ取られてから以後は、有事に際して対応できずうろたえる日本のことなどを示唆として描きたかったのだろうが、交渉があまりに安っぽい駆け引きであったし、イージスに潜入して繰り広げられるアクションも真田広之がちょっと格好よかったかなあというぐらいしか印象に残らず、総じて不満足な出来だった。
物語の筋だけ観るとつまらない映画だったが、ディテールに目を向けると缶めしが出てくるなど、自衛隊をちょっと知っている身なら懐かしいものが出てきて嬉しかった。
如何にも軍隊的であるホモソーシャルな人間関係の中で女性の入り込む隙間のない男同士の緊密な情もうまく描かれていたと思う。
僕は陸だったが、演習の戦闘訓練における突撃の際に、お前ら戦争になって後がなくなったらもう突撃して死ぬしかないんだからな、と発破かけられたのも今となってはいい思い出だ。だが、思い出ではなく、今もそういうことを怒鳴られて訓練している人間がいて、そしてその現実を直視できず「戦中・戦前・軍国主義」というレッテルしか貼れない多くの国民がいるということを改めて認識しなおしたい。
服務の宣誓今でも暗誦出来る、というのは嘘だが、まあ、三島由紀夫や石原慎太郎じゃないが、自分達の存在を否定する憲法と国家を守るために、これを暗誦させられ、叩き込まれる自衛隊員には同情する、と同時に、今後起こりうる如何なる事由であっても断固自衛隊を支持する。
宣誓
私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。
【写真】 チョココーン
【本】 『石原慎太郎 日本を変えるリーダーシップ』 (竹村健一)
![]() | 石原慎太郎―日本を変えるリーダーシップ 竹村 健一 (2000/05) PHP研究所 この商品の詳細を見る |
石原さんは子どものころ、終戦近くだろうけれども、米軍機に追われた体験があるそうだ。後ろから機銃掃射が迫ってきて、麦畑に逃げて伏せると、米軍機が通り過ぎていった。僕は竹村健一をあまり好きではないので、本書を読むにあたって眉に唾をつけるという姿勢で臨んだ。予想通り、ただ石原慎太郎をヨイショしている本であった。
後ろからもう一機爆音が聞こえてきて、あぁ、二機目が来てやられてしまうんだなと思って振り返ったら、それはその米軍機を追っかけてきた日本の戦闘機だった。
「その日本の戦闘機の日の丸を見たときに、今のオリンピックで揚がる日の丸どころじゃない美しさに、じーんと来たんだ」
というような話をする。
政治家はなかなかこういう話をしないものだ。とくに今、歴史認識の問題は非常に微妙なことがあるから、貝のように口を閉ざしたり自分の意見を隠して、当たり障りのない意見を言う人も少なくない。
だが、それを堂々と言ってしかもそれ自体がもう一つのメッセージになっているところ、言動に表裏がないところが石原さんの一つ特徴だ。
僕は基本的に石原慎太郎を支持しているが、それは石原慎太郎の施策を支持しているわけではなくて、石原慎太郎の、彼自身の原体験に依って紡がれる強い説得力・メッセージ性を持つ言葉を豊かに表現してくれるところを支持している。以前に上野千鶴子が好きだと書いたことがあるが、それも同じである。こうしなければ駄目なのだという「大衆的ではない切実さ」が政治的なものとしてではなく純文学的なものとして滲み出ていて好みなのだと思う。
さて、本書であるが、読んでみると男女共同参画社会や移民受け入れに親和的で寛容であるなど石原慎太郎という人間が決して偏屈なナショナリストではないことがわかる。
しかし、男女共同参画社会と売春に対する考え方について僕は石原慎太郎に賛同できない。
女性が社会に進出すれば経済がまだ伸びるし、そうしなければ日本は駄目になるというのは移民受け入れ論と似ているところがあるが、僕はそうは思わない。いや、正確にいえば、そういう意見があってもいいと思っている。家事・育児を他の機関にアウトソーシングして女性を家事・育児という経済的価値の低いものからより付加価値の高い金銭労働にシフトさせるというのは合理的であるし、少し前に日経新聞が散々煽っていたように経済界の要請でもある。
ただし、と来る。本書で石原慎太郎は巨視的にそして体系的に考える必要性を述べている。そして軍事や国防を外部に任せることによって国家としての重要な決定が出来なくなったというローマ帝国の例を引いているが、そうであるならば、家事・育児、特に育児という部分を外部に委託してしまうのは体系的に捉えれば、ローマ帝国とやらと同様のことになりはしないのか。
また、石原慎太郎は本書で持論の売春フォビアを展開しているが、経済的精強さを保つのに女性が家事・育児を遠ざけて金銭労働に励むことを奨励するということは、突き詰めれば女性が売春をしてブランドバッグを購入するという動機を自身は意識していなくとも、非常に婉曲的に擁護してないだろうか。育児と金銭労働を天秤にかけたときに、金銭労働をとるということを奨励するということは、金という指標がそれまでこの国を蔽っていた曖昧な倫理を既に乗り越えていってしまっていることであり、一方でブランドバッグというインセンティブのために売春という行為に及ぶ女性を既に自分達が否定した曖昧な倫理観を用いてバッシングするというのは極めておかしな論理としか言いようがないのだ。
と、まあ、僕は石原慎太郎は好きだけど、石原慎太郎信奉者ではないですよ、というお話でした。ちなみにこの本はあまり面白くない。竹村健一は見た目は面白いのだけど……。
【写真】 クーリッシュ マンゴーラッシー


僕の母はゴルフのキャディーをしているのですが、今回ついた客がロッテの偉い人だったみたいで、クーリッシュのマンゴーラッシー味を冷凍庫に入りきれないほど貰ってきました。冷凍庫に入りきらなかった分はご近所にお裾分けしたそうです。
さて、早速口に入れてみましたが、風邪気味の体にアイスのヒンヤリした感触が心地よかったです。
【映画】 『DEATH NOTE 前編』
![]() | DEATH NOTE DEAD OR ALIVE ~映画「デスノート」をアシストする特別DVD~ 藤原竜也、 他 (2006/11/22) バップ この商品の詳細を見る |
そのノートに名前を書かれた人間は、死ぬ週刊少年ジャンプで連載されていた大人気コミックの実写映画版。
前評判が悪かったので、あまり期待せずに観たが、思ったよりも良かった。原作の漫画を全く読んだことがないので、原作への思い入れというフィルターを通さずに観ることが出来たのが楽しめた一因なのかもしれない。
法の限界に悩む天才少年・夜神月が、ある日、デスノートを拾って、凶悪犯を自らの手で粛清していくという設定。凶悪犯を殺して理想の社会と作るという高邁な思想は、捜査によって追い詰められていく過程でやがて凶悪犯以外を殺していくという狂気として本性が暴かれていくなど、少年漫画を原作としているにしてはかなり示唆に富む物語だ。
ただ、夜神月のライバルであるLの描き方や人物相関の都合よさ・世界の狭さで如何にも原作漫画であることが顕れてしまっていたのは少し残念だった。
とはいえ、僕の場合、原作ファンにはあまり評判がよくなかったという映画版ですらかなり楽しめたので、今では原作にも俄然興味が湧いてきている。映画の方も出来れば完結編を見てみたい。
【写真】 葛根湯
【本】 『沖で待つ』 (絲山秋子)
![]() | 沖で待つ 絲山 秋子 (2006/02/23) 文藝春秋 この商品の詳細を見る |
読んでみて、感触としてはやはり似ているのではないかと思う。『沖で待つ』『八月の路上に捨てる』共に作の空気が淀んでいる。それは閉塞的な現実感(※あくまでも感触としての)があるということが関係していて、我々の間で共有している認識として、社会とはこういうものだ、フリーターとはこういうものだ、というものが読者に受け入れやすく、認知的不協和を起こさない、衝撃的ではない、すごくわかりやすい形で描かれている。
社会に対する前提としての認識の共有が難しくなった昨今において、芥川賞をとるというのはこういう作品になってしまうのだろうか。『沖で待つ』は著者の体験を元に書かれているが、どうも上澄みを掬っただけで終わってしまい、文学的要素が弱かったような気がする。
男と女の、恋愛でもなく友達でもなく、同僚という関係は、さして珍しい設定ではないだろう。とはいえ、本作ぐらい一見清清しく描かれているというのは文学では稀有ということになろうか。勿論、一見、であり、よく読めばお互いが秘密を共有したり、性愛感情を仄めかしたり、と男女間のインモラルな心情が発露されているというようにも読むことができる。むしろ、そうでもしなければ、物語としては面白みがない。所詮、男と女は同僚関係を含めた如何な関係であろうと性愛が絡むという原理的な意味での直接表現としては絲山秋子氏と同じく社会経験を積んで作家となった弘兼憲史の『島耕作』シリーズがあるが、男・男ではなく、女・女でもなく、男・女の関係特有のインモラルな心情を克服して、清清しさを演出した本作は、なるほど、社会経験の少ない芥川賞選考委員には受けたのかもしれない。
【写真】 好みの濃さで飲むスープ
日本ハム44年ぶり日本一
・号泣の新庄を胴上げ!日本ハム44年ぶり日本一 プロ野球・日本シリーズ第5戦(サンケイスポーツ)
中日はかわいそうだった。ファンだからそう思ってしまうのかもしれないが、どう見たって本来の力を出し切れていなかった。去年の阪神もそうだったが、これは相手チームの勢いが凄かったとかではなくて、確かに相手チームの勢いは凄かったのだろうが、そういうことよりも、気負いすぎたのか、精神面かどこかで自縄自縛になってしまっていたようなプレーだった。表面的には覇気が感じられたけど、表出するプレーになるとすごく弱弱しかったりする。
それでもあえて今回のシリーズで表出した試合内容で評すれば、日本ハムと中日の野球の精緻さ、この差だった。中日があまりに淡白な攻撃を繰り返していたのに対して、日本ハムは要所要所できちんと送りバントを決めていた。今日の試合など日本ハムはスクイズでの得点まであった。ああまで見事な攻撃をされたらもう舌を巻くしかない。お手上げだろう。
とりあえず中日ファンの僕としては、次こそは、といういつまでもチャレンジャーなポジションにいるというのも、まあアリなのかな、と自分を慰めるために前向きに思おうとしていたりする。
新庄の号泣が話題になってるけど、通ならやっぱり川相のラストバント、これだね。
中日はかわいそうだった。ファンだからそう思ってしまうのかもしれないが、どう見たって本来の力を出し切れていなかった。去年の阪神もそうだったが、これは相手チームの勢いが凄かったとかではなくて、確かに相手チームの勢いは凄かったのだろうが、そういうことよりも、気負いすぎたのか、精神面かどこかで自縄自縛になってしまっていたようなプレーだった。表面的には覇気が感じられたけど、表出するプレーになるとすごく弱弱しかったりする。
それでもあえて今回のシリーズで表出した試合内容で評すれば、日本ハムと中日の野球の精緻さ、この差だった。中日があまりに淡白な攻撃を繰り返していたのに対して、日本ハムは要所要所できちんと送りバントを決めていた。今日の試合など日本ハムはスクイズでの得点まであった。ああまで見事な攻撃をされたらもう舌を巻くしかない。お手上げだろう。
とりあえず中日ファンの僕としては、次こそは、といういつまでもチャレンジャーなポジションにいるというのも、まあアリなのかな、と自分を慰めるために前向きに思おうとしていたりする。
新庄の号泣が話題になってるけど、通ならやっぱり川相のラストバント、これだね。
【本】 『魔法の水』 (村上龍 編)
![]() | 魔法の水 村上 龍 (1993/04) 角川書店 この商品の詳細を見る |
小説家にとって、恐怖小説、ホラーというジャンルはなかなか魅力的なものだ。
というより、質のいい小説、面白い小説は常に恐怖に係わりがあるというべきかも知れない。
それは恐怖が想像力によって引き起こされるからである。想像のないところに恐怖はない。そして小説は、取材によってではなく、想像力によって書かれるのだ。
小説は、ホラーに限らず、読者の想像力を刺激しつつ、書かれる。本書は現代ホラー傑作選と銘打たれ、九つの短編小説が収録されている。
だが、用心しなければならないのは、その原則を悪用するシステムもあるということで、それはひどく悪質で下らないものだ。
予定調和というやつがそれで、それは想像力を刺激しているように見せながら、低いレベルでの安堵を与える。
想像は、情報量が足りない時に発生する。
だから、読者の情報を低く設定して、適当な刺激を与えながら、結局はその情報量に見合ったテーマと結論で安心させてやる。そうすると低俗な安堵感が得られるのである。
「何だ、そういうことだったのか」というやつで、小説に限らず、テレビや報道などあらゆるところにその方法論は見ることができる。
この国ではその方法がとりわけ人気がある。
それがあらゆるエネルギー低下の元凶だと言ってもいい。
相談相手が周囲にウジャウジャといて、想像を途切れさせる。昔の長屋における井戸端会議のようなものが、ありとあらゆるものを被っていて、想像することを止めさせる。リアルに想像したことがあまりに少ないので、恐怖にかられてヒステリーになるのも当り前だ。この国は、恐らく、集団自決の件数で(太平洋戦争のバンザイ突撃を含めれば)世界一だろう。
そういった行動こそ、他の視点から見れば恐怖だろう。
そういうわけで、この国では良質のホラーが、小説だけではなく育ちにくいのである。
だからこそ、今回創刊される角川ホラー文庫に、私は大きな期待をよせる。
あとがきで高尚なことを村上龍が書いているが、全ての小説に目を通すと完全にコマーシャルなあとがきであることがわかり、がっかりする。ホラー小説とは名ばかりの少しオカルトが入った小説が並べられているだけで、怖くも何ともない。本書に収録されている作品に目を通すことことによって、皮肉にも日本には良質のホラーが育ちにくいということを納得してしまった。
収録作品は以下。
村上春樹「鏡」
山田詠美「桔梗」
連城三木彦「ひと夏の肌」
椎名誠「箱の中」
原田宗典「飢えたナイフ」
吉本ばなな「らせん」
景山民夫「葬式」
森瑤子「海豚」
村上龍「ペンライト」
どれも凡庸で面白みのない作品だったが、それでもあえて挙げるなら原田宗典の「飢えたナイフ」が面白かった。手にとってしまうと一番愛している人間を殺してしまうというナイフの物語で、そのナイフで誰を殺すかというのが愛を計る定規的な役割を果たしてオチがついている。ありがちといえばありがちなのだが、ありがちなものを丁寧に描いた本作はありがちなものをありがちなものとして受け入れられ、通俗的な面白みを感じることが出来る。
【写真】 ポテライト
【ゲーム】 『ドラゴンクエスト8 空と海と大地と呪われし姫君』
![]() | アルティメットヒッツ ドラゴンクエストVIII空と海と大地と呪われし姫君 PlayStation2 (2006/07/20) スクウェア・エニックス この商品の詳細を見る |
テンションシステムや錬金釜システムなど他のRPGと比して目新しい要素ではないもののドラクエとしてはグラフィックだけでなくシステムにも意欲的になった面が見られる。
僕のような古いドラクエファンにはどうも受け入れがたかったが、ただ、様々な面での技術があがり、ゲームそのものが洗練されている現在では本作のようなドラクエのあり方が正当な進化なのだろうともまた思う。
僕自身がプレイするドラクエシリーズとしてはもうこれで最後だろう。本作は350万本以上売ったそうだが、押し並べて質が向上してきている他のゲーム作品と比べて目覚ましいほどに質が高いとは思えない。勿論ドラクエらしさを感じて大いに楽しめた人はそれでいい。でもこんなもんドラクエじゃないやいと背を向けちゃう人がいてもいいかもしれないとも思う。単純な懐古や保守主義ではなく、ゲームの世界に対する想像力をどれだけ掻き立てるか、といった面で本作は凡作であった。グラフィックは分かりやすい一因だったが、本質的には根本的なゲームデザインの問題なのか、ただの経験値とレベルと能力の数字だけのやりとりに堕していたように感じた。というのはやっぱり僕が年を取った証拠か。
- 10/25/18:48
- 漫画・ゲーム・アニメ
- CM:(1)
- TB:(0)
【写真】 ぎゅっと野菜サラダ
日本シリーズ 日本ハム2連勝
・小笠原適時打、稲葉決勝弾 日本ハム2連勝 日本シリーズ第3戦(サンケイスポーツ)
中日側の走攻守采配全てがちぐはぐだった。この間の山本昌の引っ張りといい、今日の中里続投といい、結果論で見てしまうと、どうも落合采配が精彩を欠いている、ということになってしまうのが残念だ。試合を観ているときはそれほど気にならなかったのが、結果が出てしまうとあれがターニングポイントだったのでは、という風に思えてしまうのである。
朝倉は初回のみの3失点でよくその後を抑えた。結果的にはあの3点で試合が決まってしまったわけだが、今日の試合は中日側が3点以上とらないといけない内容だった。
正直言って、中日のあまりの拙攻ぶりに今日の敗戦はあまり悔しさを感じないものだった。おかしな言い方になるが、今はそれが悔しい。どうして中日は日本シリーズになるとランナーを出してバットを振り回してすぐゲッツーなどという低迷時の巨人のような淡白な試合をするのだろうか。
明日は勝って欲しい。頑張れドラゴンズ!
中日側の走攻守采配全てがちぐはぐだった。この間の山本昌の引っ張りといい、今日の中里続投といい、結果論で見てしまうと、どうも落合采配が精彩を欠いている、ということになってしまうのが残念だ。試合を観ているときはそれほど気にならなかったのが、結果が出てしまうとあれがターニングポイントだったのでは、という風に思えてしまうのである。
朝倉は初回のみの3失点でよくその後を抑えた。結果的にはあの3点で試合が決まってしまったわけだが、今日の試合は中日側が3点以上とらないといけない内容だった。
正直言って、中日のあまりの拙攻ぶりに今日の敗戦はあまり悔しさを感じないものだった。おかしな言い方になるが、今はそれが悔しい。どうして中日は日本シリーズになるとランナーを出してバットを振り回してすぐゲッツーなどという低迷時の巨人のような淡白な試合をするのだろうか。
明日は勝って欲しい。頑張れドラゴンズ!
【本】 『VS.朝日新聞』 (朝日新聞社会部 編)
![]() | VS.朝日新聞 朝日新聞社会部 (1992/12) 朝日新聞 この商品の詳細を見る |
僕は朝日新聞を取っていないし、今まで取ったこともない。本書に登場する著名な人間の言を引けば朝日新聞は知的エリート層の読む新聞である。自分自身の認識だと、朝日新聞は受験、特に大学受験対策になるというのが今はどうか知らないが僕が学生の頃はそれが常識で、僕の知り合いでも大学進学を本気で考えていたりと、しっかりした家庭のところは朝日新聞をとっているところが多かったような気がする。恐らくどこの地域もそういう傾向にあるのではないかと思う。以前何かの調査で朝日新聞をとっている人間は他の新聞をとっている人間よりも偏差値が高い傾向があるという結果が出ていたがそういうことも影響しているのだろう。
知的エリートであることを仄めかしつつもどちらかといえば市民という記号の側に立つ朝日新聞は進歩的・リベラル・左翼といった評判が付き纏うが、宮台真司などが説くように権力を監視する側すなわち市民の側に知的エリートが必要であるとする考えに共鳴するならばその思想に新聞メディアとして一番近いのが朝日新聞なのもしれない。
さて、本書であるが、良書である。10年以上前の話ではあるもののこのように己に対する批評に寛容になり、将来への紙面づくりに生かすという姿勢は高く評価できる。最近では産経新聞izaが社説やコラムなどを含めた自社の記事にトラックバックを利用して一般のネットユーザーの反対の考え方を含めた自由な主張を受け付けていて良い試みをしていると感じる。
ところで先日秋葉原で「メイド狩り」なるものが起きた。男がメイドに対してナイフを突きつけて猥褻な行為に及んだそうである。全くとんでもない事件である。テレビでは秋葉原にいる「如何にもなオタク」が映し出される。ネットではマスコミの悪意のあるオタクバッシングだという声があがる。オタクが言うには、オタクは人畜無害なのだと。オタクはピュアなのだと。
ネットが普及してからというもの個人サイトなどでは既存メディア特に朝日新聞に対する罵倒が喧しいが、反日売国朝日新聞の威風堂々とした構えの何と大人なことよ。
【写真】 ヤマザキの肉まん
【本】 『仄暗い水の底から』 (鈴木光司)
![]() | 仄暗い水の底から 鈴木 光司 (1997/09) 角川書店 この商品の詳細を見る |
たとえ出口なしとわかっても、ばくぜんとした出口を求め、進まなければならないときがある。水をテーマにした短編ホラー小説集。収録されている7作の小説に出てくる「水の恐怖」はどれも都市、もしくは都市的なものを土台にしている。一つ一つの短編はどれも構成が見事であり、短編で終わってしまうのが惜しいほどであった。また、短編集ではあるが、プロローグとエピローグが設定されており、最後の収録されている「海に沈む森」とリンクしているのが、最後の最後で人と人との縁によって「都市的なもの」の負のスパイラルが断ち切られていて感動的に仕上がっているのもよかった。
直接的な恐怖が感覚器官に訴えてくる小説ではないのだが、近代の人間社会に「水」という自然の恐ろしさがオカルトとして忍び寄る様は、業深い我々の生活のあり方を考えさせられ、心は熱くなりつつも徐々に背筋が冷えてくるという不思議な小説であった。
なお、映像化された同名映画は本書に収録されている短編「浮遊する水」が原作であるが、映画は「浮遊する水」を膨らませて作ったものであり、原作の方はあくまでも短編で映画ほど話が作りこまれていない上に、具体的な顛末も描かれていない。よって、映画で興味を持って本を手に取るとやや肩を落としてしまいかねない。映画はよくも原作の恐怖度を増して表現してみせ、また、話もうまく作りこんだと思う。原作を台無しにした映画は枚挙に暇がないが、原作をより高いレベルに設定して映像化に成功した映画というのは珍しいのではないか。
【写真】 南アルプスの天然水
日本シリーズ 1勝1敗のタイに
・日本ハム戻した!金子が逆転適時打 【日本シリーズ 第2日】(サンケイスポーツ)
負けたー。福留のホームランで勝ち越した時はこのまま逃げ切れるかと思ったが、甘くなかった。山本昌が金子に逆転タイムーを打たれたところまでは、バントの失敗や采配の綾など、ああしておけば……というシーンは幾度もあったのだが、継投した岡本が2ランを打たれて2対5にされてしまってからはさすがに諦めがついた。
それでも、終わって少し経ってみて……、やっぱり悔しいなあ。山本昌には勝たせてあげたかった。井端と福留にホームランが出たのは嬉しかったが、得点がその2本のホームランによる2点だけというのは寂しかった。日本ハムは八木がルーキーなのによくあれだけの粘りの投球を見せた。敵ながらアッパレ。やはり良い投手だと感じた。
今日の試合で八木を叩いて勝っておけばほぼ100%中日の優勝が決まったと思うが、そこでこの結果になるあたりどうやら今年のシリーズはもつれるか。面白くなりそうなので歓迎したいのだけど、どうも今日の岡本といい昨日の岩瀬といい、12球団ナンバーワンといわれる中継ぎ投手陣の調子があまり良くなさそうだという不安な要素があるので、長引かせるよりも出来れば打線の力でさっさと決めて欲しいところなのだが……。
負けたー。福留のホームランで勝ち越した時はこのまま逃げ切れるかと思ったが、甘くなかった。山本昌が金子に逆転タイムーを打たれたところまでは、バントの失敗や采配の綾など、ああしておけば……というシーンは幾度もあったのだが、継投した岡本が2ランを打たれて2対5にされてしまってからはさすがに諦めがついた。
それでも、終わって少し経ってみて……、やっぱり悔しいなあ。山本昌には勝たせてあげたかった。井端と福留にホームランが出たのは嬉しかったが、得点がその2本のホームランによる2点だけというのは寂しかった。日本ハムは八木がルーキーなのによくあれだけの粘りの投球を見せた。敵ながらアッパレ。やはり良い投手だと感じた。
今日の試合で八木を叩いて勝っておけばほぼ100%中日の優勝が決まったと思うが、そこでこの結果になるあたりどうやら今年のシリーズはもつれるか。面白くなりそうなので歓迎したいのだけど、どうも今日の岡本といい昨日の岩瀬といい、12球団ナンバーワンといわれる中継ぎ投手陣の調子があまり良くなさそうだという不安な要素があるので、長引かせるよりも出来れば打線の力でさっさと決めて欲しいところなのだが……。
【映画】 『容疑者 室井慎次』
![]() | 容疑者 室井慎次 柳葉敏郎 (2006/04/19) ポニーキャニオン この商品の詳細を見る |
前作『真下正義』がどこか作品全体が抜けていてハチャメチャな『踊る〜』らしさがまだあったのに対して本作は室井慎次という堅い人間性に合わせたシリアスな人間ドラマになっていた。ただ、シリアスな展開にしてはやや脚本が弱く、一つ一つのエピソードの筋やディテールが雑であったのが残念だった。
室井慎次というキャラクターの新たな一面や『踊る〜シリーズ』の世界の新たな発展に繋がる部分が見られたので、シリーズの強いファンなら見る価値はあるが、本作単独のみでは凡作との評価は免れないだろう。
余談だが、田中麗奈がすごく大人びていて驚いた。なっちゃんの頃はなぜこれが人気あるのか、と思ったが、本作での田中麗奈には強烈な色気を感じてしまった。田中麗奈、アイドル的に崇拝したくなるタイプではないが、実際に近くにいたりすると動物的欲情を強烈に湧き上がらせるタイプなのではないかと思う。
【写真】 ムースみたいな!くちどけカレー

エスビー食品の「ムースみたいな!くちどけカレー」を食べました。生クリームの甘い香りが漂います。パッケージ通り、驚きました。
コクはあるのですが、辛口でも甘口かと思ったほどで、味にパンチが欠けていたように思います。
日本シリーズ 中日が先勝
【川上が2失点力投!中日が日本シリーズ初戦制す】序盤、川上、ダルビッシュ共に調子が今ひとつでこれは両チームとも中継ぎ投手の出来次第かな、と思ったら両エース共に尻上がりに調子を上げていた。
2年ぶりにリーグ制覇した中日が、52年ぶりの日本一へ向けて好発進した。プロ野球日本シリーズ、中日−日本ハム第1戦は21日、中日が本拠地ナゴヤドームで日本ハムを4−2で退けた。
中日は同点に追いつかれた直後の三回二死二、三塁から、井上の左前打で勝ち越した。最多勝のエース川上は尻上がりに調子を上げて8回2失点。九回は岩瀬が締めくくった。
日本ハムは、プレーオフを含めて11連勝中だった先発ダルビッシュが安定感を欠いた。打線も三回に新庄の犠飛などで同点としたが、中盤以降は沈黙した。
第2戦は22日午後6時10分からナゴヤドームで行われる。
(サンケイスポーツ)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/npb/24198/
僕自身、プレーオフでの斉藤和巳と八木の投げあいなど短期決戦での素晴らしい試合を観てしまった上で相対的に感じてしまっているからだと思うが、日本シリーズを最高の舞台と考えたときに少し物足りないゲームだった。去年も阪神対ロッテの日本シリーズよりもロッテ対ソフトバンクのプレーオフの方が試合内容が楽しかったのは何かの暗示ではないかとすら思ってしまったほどだ。もっとも、日本シリーズというのは絶対の信頼を得ているエースの投球をも簡単に乱すほどの大舞台である、ということなのかもしれないが……。
ともあれ、中日ファンとしてはまずは嬉しい初戦での勝利である。今年こそは日本一を狙えると強く期待できるほどチームは成熟している。今日の試合は川上の不安定さよりも、福留のバッティングなどが気にかかったが、井端の華麗な守備に改めて中日ファンでよかったと思った次第だった。
【ゲーム】 『ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち』
![]() | ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち PS one Books PlayStation (2005/02/03) スクウェア・エニックス この商品の詳細を見る |
僕はというと、高校に入ってからゲームハードはセガサターンを選択していて、プレイステーションの方は購入していなかった。2000年の頃にはもうサターンも動かしていなかったが、前作ドラクエ6の出来が極めて不満足であったことも影響しているのか、その頃既に僕はドラクエよりも好きになっていたサクラ大戦シリーズの新作である『サクラ大戦3 巴里は燃えているか』の発売の方に心が傾いていて、ハードもそのためだけに前もってドリームキャストを購入していたのだった。
結局サクラ大戦3が発売された2001年にドリームキャストの生産中止も発表されてしまい、2002年に発売されたドリームキャスト最後のサクラ大戦である『サクラ大戦4』と共に、ドリームキャストを仕舞った。そしてプレイステーション2を購入した。最初はDVD機能の方を目当てにしたつもりだったが、ついでにドラクエ7も買ってしまっていた。やはりドラクエが好きなのだな、とその時僕は思った。
プレイしてみて、正直言って僕はがっかりした。やはりドラクエは綺麗な思い出として胸のアルバムに仕舞っておいた方が良かったのではないかと苦悩をした。その苦悩実に100時間。ドラクエ7をクリアするのに要した時間である。
転職システムや過去と現代の二つの世界を行き来して物語を進めるところがイメージとしてのドラクエ6と重なるものを感じてしまったというのもあるが、このゲームの場合とにかく物語が冗長すぎるというのが残念だった。勿論ゲームをクリアするのに必要なプレイ時間が長いことが一概に悪いわけではないし、このゲームの場合、一つ一つの区切られたエピソードはとても感動的で面白いのだ。それらが相互に影響しあっていて、時間軸を移動して過去から現在への変遷をプレイヤーの視点に映したときにものすごい壮大な世界が出来上がっていた。
ただ、ゲームとしてプレイした時に、あまりにも作業的過ぎやしないか、それが例えばやりすぎなほどのレベル上げとかならプレイヤー本位の数字に対する執着などからくるやりこみだからアリだとは思うが、イベント的な面で、更にドラゴンクエストというゲームの枠で、あちらこちらに飛ばされチェックポイント探しを延々とさせられるというのは退屈すぎた。従来のドラクエでもお遣いゲーム的なところはあったが、戦闘・イベント・お遣いなどがカップラーメンの3分という待ち時間のようにこれ以上長くても短くてもダメという計算尽くされた次元で、ユーザーにとって程よいタイミングで思考の回路が切り替えられるバランスが配慮されていて、シンプルであるのに刺激的なゲームとして成り立っていたと思うし、その絶妙なバランスが僕にとってドラクエがドラクエたらしめていた部分なのだ。それが本作では崩れていたように感じた。
とはいえ、プレイステーション用ゲームであるのに、戦闘シーンや町に入る時などのロードは素晴らしく速く、下手をしたらスーパーファミコン用だったドラクエ6よりもテンポが良いのではないかと思わせたほどであったなど、舌を巻いた部分もあった。
- 10/21/16:21
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【写真】 フクロウ交番
【本】 『なんと言われようとオレ流さ』 (落合博満)
![]() | なんと言われようとオレ流さ 落合 博満 (1986/04) 講談社 この商品の詳細を見る |
所詮、世の中は誰しも敵半分、味方半分だ。百人集まれば、私の発言を心地よいと言う人が五十人、ロッテの落合なんか聞くのもイヤだという人も五十人。でも、他人がどう言おうと、これからも私は、勝手な”自分流”を通させてもらうつもりだ。本書は、現在中日ドラゴンズの監督をしている落合博満が現役時代、それもロッテに所属していた頃に執筆・出版された本である。
僕にとっての現役時代の落合博満像というのは現役時代における中日から巨人、そして日本ハムといったチームに所属していた頃のもので、中でもやはりFA宣言して移籍した長嶋巨人のもとでの落合博満がとても印象深い。1994年の10.8決戦でのホームランなど記憶に残る試合があったのも要因だが、地上波で放送されていたのが巨人の試合のみで、アンチ巨人でありながらどの球団よりも巨人の試合を熱心にテレビ観戦したのが僕の中での現役時代の落合=巨人となっている一番の要因なのだと思う。プロ野球を長く見守ってきて、落合の遍歴などもよく知る人であるならば、落合=巨人だなんて、なんて惜しい奴なんだと思われてしまうかもしれないが、とにかく僕の場合そうなのだから仕方がない。
本書では落合博満の飄々とした性格がよく表れており、プロスポーツという極めて実力主義的な世界で成功した落合だからこそ、教科書式のフォームや管理野球といったものに縛られず「オレ流」でいくという言葉に説得力が滲み出ている。
それにしても、落合博満、天才型なのだな、と改めて思わせられる。練習嫌い・怠け者と自分のことを言いつつ、やはりどこかで練習していたのだろうが、高校時代は野球部の封建的な体質が肌に合わず、部活の入退部を繰り返していたり、東洋大学に合格して入った野球部寮でもやはり体質が嫌で、3ヶ月で退学し、秋田に帰郷してフラフラしながらプロボウラーを目指していたなど、栄光と悲劇の四番打者である原辰徳とはまるで月とスッポンである程の落ちこぼれた境遇だ。そこから三度の三冠王をとるまでになったという落合はやはり凄い。
それと、落合はあの顔つきからプライベートはすごく淡白なんだろうと想像していた。実際ファッションなどには無頓着であったようだが、信子夫人と結婚するまでは1日に80本の煙草を吸っていたというし、いつも朝まで飲み歩き給料のほとんどを酒に使っていたというツワモノぶりであったというのは意外だった。一方で結婚してからそういった生活環境がガラリと変わったというから信子夫人の内助の功は見事であるとも感じた。
昔からそうだけど、オレの女の好みは、いるかいないかわからないような、空気みたいな女。顔やスタイルは二の次、三の次。そういうのは最初だけだ。本書を読んでいて、落合の主張がわかりやすくすっきりとこちらに伝わってくるのが楽しかった。しかし、空気みたいな女が好みで、信子夫人と結婚するところには思わず首を捻ってしまうが……。
【写真】 ボビーバーガー
成人男性3割が肥満
・成人男性3割が肥満です 厚労省目標値の倍(産経新聞)
ただ、理想の体型とやらのために好きな食べ物を好きなだけ食べられない辛さには同情してしまう。現代は子どもから大人まで、ひっきりなしに襲い掛かってくる情報化社会の波に溺れている時代だ。情報を感受するというのは快であれ不快であれストレスを感じることである。ストレスは肥満を誘発する。
既にほぼ完全に普及しているインターネットの世界で情報を発信するという能動的な行動はすごくエネルギーがいることだし、また同時にストレスがかかることだ。インターネットでは情報を受信するのも自分で興味のあるニュースを選択して読み取らなければならない。携帯電話もそうだが、常に誰かとのコミュニケーションについて考えさせられるという受難もありやはりストレスが蓄積する。
勿論我々は生き抜くためにそういったストレスを克服し身近な情報ツールを使いこなさなければならない。しかし、「個の社会」と言われるほどに便利にそして快適になったのに、これほどストレスを感じさせる時代もかつてなかったのではないか。
アメリカの子ども達はこれからポテトが食べられなくなるのだろうか。よくわからないが、僕は、便利で快適になったけどポテトが食べられない時代と、不便だけどポテトが食べられる時代、どちらがいいかと問われると答えに窮するだろう。
成人の野菜摂取量(目標値1日当たり350グラム以上)は同267グラムで、12年の同292グラムより減少。牛乳や豆類の摂取量も同様に基準値より減った。朝食欠食者の割合は、中学生、高校生、20代男性、30代男性とも増えている。特に30代男性の増加が目立った。アメリカのディズニーでは肥満対策として(子ども向けの)ポテトをなくして健康食品にするらしいが、こういった細かい部分でのケアが自分の身体を理想的な体型に保つ秘訣であるというのはダイエット関係の記事なんかでもよく見かけるし、実際そうなのだろう。
心の健康面では、ストレスを感じた人の割合は62・2%で、12年の54・6%より増加。睡眠のため補助品やアルコールを使う人も17・6%いる。
運動面では、成人の1日の歩数は男性が7532歩、女性が6446歩で、いずれも減少。たばこについては、分煙実施率が公共の場でおおむね100%だったのに対し、職場では55・9%と、分煙が進んでいない実態がうかがえる。
ただ、理想の体型とやらのために好きな食べ物を好きなだけ食べられない辛さには同情してしまう。現代は子どもから大人まで、ひっきりなしに襲い掛かってくる情報化社会の波に溺れている時代だ。情報を感受するというのは快であれ不快であれストレスを感じることである。ストレスは肥満を誘発する。
既にほぼ完全に普及しているインターネットの世界で情報を発信するという能動的な行動はすごくエネルギーがいることだし、また同時にストレスがかかることだ。インターネットでは情報を受信するのも自分で興味のあるニュースを選択して読み取らなければならない。携帯電話もそうだが、常に誰かとのコミュニケーションについて考えさせられるという受難もありやはりストレスが蓄積する。
勿論我々は生き抜くためにそういったストレスを克服し身近な情報ツールを使いこなさなければならない。しかし、「個の社会」と言われるほどに便利にそして快適になったのに、これほどストレスを感じさせる時代もかつてなかったのではないか。
アメリカの子ども達はこれからポテトが食べられなくなるのだろうか。よくわからないが、僕は、便利で快適になったけどポテトが食べられない時代と、不便だけどポテトが食べられる時代、どちらがいいかと問われると答えに窮するだろう。
【映画】 『TAKESHIS'』
![]() | TAKESHIS' ビートたけし (2006/04/07) バンダイビジュアル この商品の詳細を見る |
オーディションになかなか受からずうだつのあがらないコンビニ店員の北野を中心に話が進められるが、やがて売れないコンビニ店員北野を含め、展開されていく全ての世界が夢であり、芝居であり、そして、現在までに芸人ビートたけし・人間北野武の歩んできた世界を実直に反映させた場であることが判明する。あちこちの場面で表現が複雑に捻られており、売れないコンビニ店員北野と芸人ビートたけしが場面ごとに反転的に描かれており、陰影に富む映画である。
半端なシリアスさ、半端な真面目さがすごく人間臭くて愉快であり、おどおどしていた北野が拳銃を手に入れてから度胸がつき、誰彼かまわずに発砲していく様など、ヤクザな世界で繰り広げられる滑稽さが作品全体をシュールなギャグに仕立てあげているのもたけしの名を冠する本作らしかった。
厳しい下積み時代を経て、あらゆることを経験し、日本を代表する人間にまで登りつめたビートたけしならではの視点の複雑さは、人間的厚みを感じさせてくれる。
映画の最後、スターであるビートたけしが、コンビニ店員の北野に刺されてしまうのは自虐的な表現に感じさせたが、一方でビートたけしの新たな決意を感じさせる場面であった。
それだけに北野武という人間の存在全てが表現として凝縮されて詰め込まれた本作においてはビートたけしというお笑い芸人としてのキャリアがあまりにも大きすぎると感じた。作品全体がギャグであるように、やはりたけしはお笑い芸人なんだなと思ってしまうのである。
次回作は北野武という人間が経験してきたお笑い芸人やヤクザな世界というところから完全に脱却し、今までの作品とは全く違った新しいモノが発表されることに期待したい。
【写真】 金のつぶ梅風味黒酢たれ納豆
配膳マナー ごはんが左で味噌汁が右
昨日公開したカツ丼の写真を掲載した記事に於いていくちゃんさんよりごはんと味噌汁の位置が逆だというコメントを頂いた。
なんですと? と素で分からない僕としては、簡単に検索かけて調べてみる。すると、大手小町にごはん&味噌汁の位置という題のスレが見つかり、目を通すと、ごはんが左で味噌汁が右だというのは配膳マナーであることがわかる。ひいい〜。知らなかった。これって常識? 小学校で習うらしいけどこれって常識? いやあ、知らなかった。習った記憶はないが、言われてみれば……外で食事を出されたときはごはんが左にあってやけに食べにくかったような気もする。しかし、それは緊張のせいだと思っていた。
知らなかったのは、僕自身が男であることと小さい頃から孤食であることが多かったのと基本的に台所に用意されたおかずを丼茶碗によそったごはんの上に全部載せて食べるというスタイルなので、そういうことを学ぶ機会がなかったからかもしれない。
しかし、女性がそういう配膳マナーをきちんと知っているのっていいな、と思う。魅力的な女性であるいくちゃんさんには感謝です!
とりあえず、ごはん左と味噌汁右を踏まえて、ネット上で食卓の画像をアップさせている(女性の)ブログを色々見てまわろうと思う。一つ楽しみが増えた(何がだ)。
なんですと? と素で分からない僕としては、簡単に検索かけて調べてみる。すると、大手小町にごはん&味噌汁の位置という題のスレが見つかり、目を通すと、ごはんが左で味噌汁が右だというのは配膳マナーであることがわかる。ひいい〜。知らなかった。これって常識? 小学校で習うらしいけどこれって常識? いやあ、知らなかった。習った記憶はないが、言われてみれば……外で食事を出されたときはごはんが左にあってやけに食べにくかったような気もする。しかし、それは緊張のせいだと思っていた。
知らなかったのは、僕自身が男であることと小さい頃から孤食であることが多かったのと基本的に台所に用意されたおかずを丼茶碗によそったごはんの上に全部載せて食べるというスタイルなので、そういうことを学ぶ機会がなかったからかもしれない。
しかし、女性がそういう配膳マナーをきちんと知っているのっていいな、と思う。魅力的な女性であるいくちゃんさんには感謝です!
とりあえず、ごはん左と味噌汁右を踏まえて、ネット上で食卓の画像をアップさせている(女性の)ブログを色々見てまわろうと思う。一つ楽しみが増えた(何がだ)。
【本】 『さよなら原辰徳 栄光と悲劇の四番打者』 (荘田健一)

勝代さんが言う。第二次原政権となった巨人の今シーズンは開幕こそ好調でスタートダッシュに成功し、このまま首位を独走かと思われた時期もあったが、交流戦に差し掛かる頃に失速、主力の怪我が相次ぎ、大型連敗を繰り返し、8月にはとうとう最下位にまで落ち込んだ。その後、上昇気流に乗ったとはいえないまでも、なんとか順位を上げ、今シーズンを4位で終えることになる。
「とにかくあの子は優しい子でした。私がつくった料理はいつもおいしい、おいしい、とみんな食べてくれましたし、お父さんがあの子を怒る時も、仕方ないよ、お父さんにはお父さんの立場があるんだから、とまったく気にしないんです。自分の息子のことを誉めるのは親バカとわかっていても、とにかくあの子には悪い面がなかった」
原はそういう性格だった。
堀内政権下において低迷に喘いだチームに不満を持っていた巨人ファンとしては念願の原監督の復帰であっただけに、今シーズンの結果は残念だっただろう。ところで、本書には原監辰徳の現役生活の頃について書かれている。本書の中で、原辰徳のスター性、子どもの頃からスター街道を歩んできた故の屈折のない天真爛漫な人間性を素晴らしいものとして著者である荘田健一氏は書いている。
原はかつてこう言ったことがある。また、本書ではスター街道を歩んできたがゆえの原の世間知らずなところや人間的な甘さまでも原擁護的に書かれている。もっとも、現役の頃の原は甘さがあったのかもしれないが、最近の原辰徳は挫折を経験した大人の男の顔であると僕は思う。嫌味も言えているし、苦虫を潰した顔がサマになっているのをシーズン中に何度も見た。
「ねえ、僕は本当に巨人の四番打者として失格だろうか。成績を見てよ。ホームランは30本打って、打率は2割8分、打点も100打点打っている。それでも失格なんだろうか」
その時、記者たちがこう言った。
「いや、数字的には問題ないんだよ。イメージじゃないかな。だからビーンボールを投げられたら相手に向かっていくとか、そんな気迫を見せた方がいいんじゃないか?」
だが、原はこう答えたものだった。
「だけど相手投手だってわざと投げているわけじゃないんだから……怒れないよ」
そうやって原はさわやかなスター選手としての現役生活をまっとうしたのだ。
闘志を内に秘め、常にファンを大切にし、スマートにプロ生活を送ったのだ。
江川は言った。
「原は生まれながらにしてスター街道を歩いてきた。順調、すべてが順調だった。それは僕にはとてもうらやましいことだった。だが、それはもしかしたら原自身の力なのかも知れない。原の人間的大きさが周囲の汚れた問題を寄せつけなかったんだ」
僕は現役の頃の原をほとんど知らず、僕が野球を見始めたとき、既に原はベンチを暖めていたし、記憶に残っているのは原の引退試合の最後の打席における大野豊との直接対決ぐらいだが、今の原の方が魅力的に感じる。
本書において書かれている中畑清や王監督との確執についての部分を読むと、原よりも王や中畑の方が人間的に魅力を感じる上に、原の人間的甘さと長嶋茂雄への愛という盾を利用した様々な出来事に擁護的に書かれすぎていて辟易してしまったほどだ。
「僕は巨人以外の球団は愛せない。他のチームに行くことは逆にそのチームに失礼なことになる」原が巨人のことを好きで仕方がなかったというのはよくわかる本だ。それほどまでにチームへ忠誠を誓われていた巨人は幸せであっただろうし、そこに入団し現役生活をまっとうできた原もまた幸せであっただろう。惜しむらくは原が愛してやまなかった長嶋が監督になった時、既に原はピークを過ぎており、アキレス腱に悩まされていたことか。
本書はAmazonですら取り扱っていないマイナーな本であるが、原辰徳という人間に関連して巨人内部の派閥などについて書かれている部分があり、僕は巨人内部関係の記述の方についつい目がいってしまった。普段あまり野球関連の本を読まないせいかもしれないが、なかなか興味深く読めた。
ところで、原の引退試合である1995年の10月8日のスタメンは、マック・川相・松井・原・落合・広沢……となっていてやけに豪華だなと思わせられる。もちろん、あの頃の松井はまだ若かったし、原はベンチウォーマーであり、広沢は巨人に来てからイマイチであった。が、名前だけ見ると妙な凄みを感じさせるのはさすが巨人といったところであろうか。
























