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【映画】 『ルパン三世 ルパンVS複製人間』

ルパン三世 ルパン vs 複製人間 ルパン三世 ルパン vs 複製人間
山田康雄、増山江威子 他 (2003/10/24)
東宝ビデオ
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モンキー・パンチ原作の人気アニメ「ルパン三世」の劇場版第1作。1万年に渡って歴史に介入し、クローン化によって偉人たちをコレクションするクローン人間・マモー。ルパンはマモーに狙われたことからその正体を知り、仲間たちと共にマモーと対決する。
 ルパンといったらカリオストロ! という程に支持を集めている『ルパン三世 カリオストロの城』だが、ルパンの劇場版作品としてはカリオストロは2作目であって、記念すべき劇場版第1作は何といっても『ルパンVS複製人間』である。

 カリオストロがスマートな作風で幅広い世代に支持される作品で子どもに見せても安心な作品であるならば、本作『ルパンVS複製人間』はちょいアダルトで、お色気ムンムン、血の臭いがプンプンなカオス作品だ。不二子の色気の強さなどはカリオストロと比べれば歴然である。宮崎駿はカリオストロでルパンを中年にさせたらしいが、なるほどルパンはやたら達観していたし、キザで本作ほど女への欲情を剥き出しにはしていなかった。それが宮崎駿の考える大人の男性なのかもしれない。しかし、カリオストロでは大人の女性として活躍できる筈だった不二子が輝いていなかった。カリオストロでは、女性が少女でしかなかった。対して、本作では不二子が魔性の女として、まさに女性の生理的・本質的な魅力でもってルパンをたぶらかし続け、次元や五右ェ門や銭形が二人の関係にコメントするという、至極まっとうなルパン三世の世界を構築している。

 そのルパンの女たらしぶりとそれに呆れる次元や五右ェ門がシナリオ上重要な要素として話が展開されているのに象徴されるように、本作では主役をルパン、次元、五右ェ門、銭形、不二子という御馴染みのキャラクターに絞ったことにより、キャラクター間の関係性にまつわるエピソードが豊富で、それぞれの特色と魅力をシナリオの中で自然に引き出すことに成功していた。

 もっとも、キャラクターの魅力は引き出せていても、物語としては少々雑さが目立った。展開が粗く、強引に話を進めた印象を受けた場面が多い。敵であるクローン人間のマモーも見掛け倒し感が強く、戦闘力面でも知力面でも敵の怖さがこちらに伝わってこなかった。ここらへんはカリオストロが流れるようにあらゆる場面、あらゆる要素を紡いでいき、一本の美しい物語が引き出されていたのとは悪い意味で対照的であった。
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