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【映画】 『スーパーサイズ・ミー』

スーパーサイズ・ミー 通常版 スーパーサイズ・ミー 通常版
ドキュメンタリー映画、モーガン・スパーロック 他 (2006/06/23)
クロックワークス
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マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画が一躍注目を集めたが、この作品もまた公開と同時に物議を巻き起こした。ファースト・フード王国、アメリカで監督自身が被験者として、食物と健康の調査に挑んだ。果たしてその結果は…。
 ファーストフード王国アメリカは一方で肥満大国という社会問題を抱えていた。2002年、二人の少女が自分達が肥満になったのはマクドナルドの食品を摂り過ぎたからだとして訴訟を起こす。訴訟は却下されたが、モーガン・スパーロック(本作監督・出演・被験者)はタバコ会社に対するものと同様の非難がファーストフード業界にも当てはまって然るべきではないかと考え、本作の製作に至る。

 スパーロックがとった行動はズバリ「30日の間、マクドナルドの食品だけを食べ続ける」こと。マクドナルドの主力商品であるハンバーガーを中心としたファーストフードを食べ続けたら一体どうなるのかを本作では監督であるスパーロックが自ら被験者となり実験している。

 スパーロックは平均的なアメリカ人の一日の平均歩数である2500歩程度に抑え、なるべく運動を制限し、更に以下のルールを決めて実験を行う。
・一日に3回マクドナルドの商品を食べること
・マクドナルドのメニューの全てを一度は食べること
・メニューに無いものを買わないこと
・「スーパーサイズ」メニューを勧められたら、必ず「スーパーサイズ」にすること

 実験中、スパーロックはマクドナルドの食品を食べ続けることで、体重と体脂肪率が増大、精神的にも異常をきたし、うつ病、倦怠感に苛まされるようになり、途中でドクターストップがかかるほど、スパーロックの体は「有害な食品」に急速に蝕まれていく。

 また、この実験映像と並行して本作では街中の人達にファーストフードに対する意識をインタビューした映像と、アメリカのファーストフード業界と繋がっている学校給食の実態についての調査の映像が流れる。街中の人達のファーストフードに対する親和的な態度は然もありなんといったところだが、驚いたのはアメリカの多くの(?)学校では健康的な給食が与えられておらず、カフェテリア方式の食堂では子ども達はクッキーやポテトなどのファーストフード的な食事しか選択しない点だ。これに対して学校側は強権的に教育・指導をすることが出来ない。何故ならば、そうすることでファーストフード業界から学校に出ている多額の補助金が出なくなるからだという。この学校給食の利用と青少年やファミリー向けの誘惑的な広告によって、子どものうちにファーストフードの味へと引きずり込み、舌と脳に多大な影響を与え、一種の中毒状態にし、継続的に顧客の健康を蝕むことによってファーストフードは利益を追求していると本作は批判している。

 とにかく本作には徹頭徹尾、気持ちの良いぐらいにファーストフードの負の側面ばかりが出てくる。そういう作品だった。一面では正鵠を射ているのだろう。しかし、納得できない面もある。例えば、30日間マクドナルドのファーストフードのみを摂取する企画については、食欲が減退している時に無理やり食べようとしている。ファーストフードを食べ続ける栄養管理にズボラな人が食欲の無い時に無理に食べるという行為をするはずがないのに、スパーロックはわざわざルールを強行し、非常に管理的でストレスのたまる環境に身を置いたことで、ファースフードを食べ続けるとこんなにも悲劇的な体になるという検証よりは、煽動してしまっているように映った。スパーロックがファーストフード店をほとんど利用したことがなかった事とスパーロックの彼女がベジタリアンのシェフで恐らく日頃からオーガニックの野菜料理など良質な食事を摂っていたことによる急激な落差の問題もあったのだろう。ファーストフードに馴染みのある人間が同じ実験を行ったら果たして同様の結果になりえただろうか。そういう意味では、被験者がスパーロック一人であるという点も検証というのにはあまりにもお粗末であり、意図的に被験者を一人にして大袈裟な結果を出して楽しんでいるようにも見えた。

 もっとも、スパーロックがファーストフードを摂取し続けることで体に異常をきたしたことは事実で、いくら同じ食事を連続して摂ること自体が不健康とはいっても、単にそれだけでは割り切れないほどに、マクドナルドの食事が高カロリー・高脂肪で、その割には決して栄養が豊富とは云えない、質の悪い食事であるのだろう。

 だからこそ、まともな検証として、マクドナルドのファーストフードに使用されている食材はどこから来てどう保存されてどう加工・調理されているものなのか、調味料、油はどういったものなのか、といった調査程度は欲しかった。

 それでも、この作品が映画祭で上映されると、マクドナルド社はスーパーサイズのオプションを廃止したらしく(※ただし、マクドナルドはこの映画とスーパーサイズ廃止の措置の因果関係を否定しているらしい)、それなりにパワーを持った作品であることは間違いない。確かに監督の映像センスと行動力と話術は抜群に優れていて、僕自身そのパワーに引き込まれていった面はある。

「ネタ」としては非常に面白い作品であるし、アメリカほどであるかどうかはともかく、日本にもほとんどの地域にマクドナルドが存在し、浸透しており、スーパーサイズではなくとも、メガマックのような巨大サイズのバーガーが上陸してきた事を鑑みて、一見の価値があると云える。しかしながら、あまりにも煽動的である。ファーストフード業界による顧客の健康を害してでも徹底的に利益を追求する姿勢を糾弾し、対決していくためには、あえて煽動的な手法で訴えなければ伝わらないところもあるのだろうが、それでも、この作品のみを以てして、やっぱりファーストフードは危険だと思い込んでしまうことは、結局のところ、ファーストフードの誘惑的な広告に乗せられてしまうのと相違ないところがあるのではないだろうか、と訝しんでしまう。
 お邪魔します。

 ハンバーガーやポテトもそうですが、飲み物のカロリーがすごい。
 アメリカ本土だと、それがバケツみたいなコップに入って出て来ると聞いた事があります。

 アメリカに日本の緑茶みたいな飲み物は無いのか? それが、アメリカンコーヒー?
 緑茶ってカロリーゼロだし、ビタミンが豊富で病気になりにくくなるって言うし、いい飲み物だと思うけど。
2007/09/19(水) 16:29:13 | URL | kei #-[ 編集]
>>keiさん

ドリンクについてはこの作品にも出てきていて、スーパーサイズだと1.2ℓにもなるそうです。
でも、日本でも以前、1ℓぐらいのビッグサイズのドリンクをマックで販売してませんでしたっけ?
カードゲームやってた頃、秋葉原に通ってましたが、そこのマクドナルドで1ℓサイズのドリンクパックに太いストローでチューチューやってた記憶があります(Lとあまり変わらないぐらい安かったような。スーパーのペットボトルよりは明らかに高かったですが)。

それはともかく、アメリカはポテトとかドリンクとかは通常サイズでも大きめらしいですね。
本作に収められている街中の肥満ちゃんのインタビューによると炭酸ジュース1ℓを1本と云って、それを1日に5本も飲んでいると告白してた人がいました。そりゃー太るよー。
2007/09/19(水) 23:39:25 | URL | コウイチ #-[ 編集]
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