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【アニメ】 『頭文字D』

頭文字(イニシャル)D VOLUME-1 頭文字(イニシャル)D VOLUME-1
三木眞一郎 (2000/03/29)
エイベックス・トラックス
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 頭文字Dのアニメシリーズ第1期を観ていると泣けてくる。頭文字Dのアニメシリーズ第1期はいつもボケっとしていてどこにでもいそうな平凡な高校生・藤原拓海が実は凄腕の運転テクを持っていることがひょんなことから明らかになり、走り屋として頭角を現していくという、まさにヒーロー物語の一番美味しい序盤の盛り上がりのテンションで成り立っている。全26話のこのシリーズでは赤城レッドサンズの高橋啓介、妙義ナイトキッズの中里と庄司慎吾、インパクトブルーの佐藤真子と沙雪らとの戦いを主人公・藤原拓海が一手に引き受けて活躍し通す過程で更なる成長を遂げ、最後のバトルでは、とうとう不敗伝説を誇っていた「赤城の白い彗星」高橋涼介を破る。

 現代日本のアニメ・コミックにありがちでスタンダードなヒーローストーリーを熱さを失わずにスタイリッシュに仕上げられている見事なシナリオである。峠の走りをCGを用いて表現したアニメーションは滑らかで立体感があり、車の動きが見事で、迫力があり、バトル中に流れるユーロビートの音楽も作品の雰囲気にマッチしていてすごく良かったと思う。僕は車の事には詳しくなく、ハチロクとかFCとかFDとかR32と云われてもサッパリであるが、作品の魅力にものの見事に引きずり込まれてしまった。

 それでも泣けてくるのは男達のキャラがどこか現代的なナイーブさと慎重さを有しているのに対して、女達のキャラは男達と対照的な無神経さと大胆さであったからだ。特に、藤原拓海のような純朴な青年と良い仲になる茂木なつきという少女が実は援助交際をやっているというのが泣ける。しかも、その行為を隠すくせに、後ろめたさを持たずに拓海に擦り寄る茂木なつきの無神経さ、貞操に対する配慮の無さに泣ける。僕だったら出来ないね。まあ、僕は女じゃないけど。援助交際をしながら、一方で本命っぽい相手に純愛気取ってモーションかけるなんて、この世の何もかもの無情さを象徴しているようで、観ていると泣けてくる。
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