コウイチブログ

本と映画と、ついでに市原市
トップ映画 → 【映画】 『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』

【映画】 『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』

花田少年史 幽霊と秘密のトンネル 花田少年史 幽霊と秘密のトンネル
須賀健太、篠原涼子 他 (2007/01/24)
バップ
この商品の詳細を見る

小さな港町で評判のわんぱく少年・花田一路は、ある日、トラックと衝突する大事故に遭ってしまう。九死に一生を得た一路には、幽霊が見える不思議な能力が身についていた。その日から彼の周囲には、様々な幽霊が出現して願い事や相談を持ちかける。それだけでもパニックなのに、なんと、自分が本当の父親だと名乗る見知らぬ男の幽霊まで現れた!元気でにぎやかな花田家に、誰にも言えない秘密が隠されているのか?幽霊たちの力を借りて真実を探るうち、一路はこれまで意識しなかった家族の絆、そして「愛する者が幸せであってほしい」という幽霊たち、そして生きている人間たちの優しい思いに気づいていく……。
 花田少年史というのはそれなりに人気のある漫画らしく、それを原作にして映画化したものが本作だそうな。僕は原作漫画は読んだ事がない。前に深夜でテレビアニメとして放映されていたかなという記憶があるが、それとて、1話すら観ていない。

 が、人気コミックの映画化ということで、それなりに面白さが保障されているのだろう、されているといいな、と観てみた。……えーと、これつまらないですね。事故がきっかけで幽霊が見えるようになったワンパクな少年が、それから、幽霊との交流を通して、家族のルーツを探り、家族の絆を学んでいく作品。全体としてはありきたりなファミリー映画にまとめられているものの、シナリオと演出が稚拙で、そこらへんのテレビドラマよりもつまらない陳腐で安い出来にはガッカリさせられた。大人の事情で複雑になった家庭を無理やり子どもに認めさせて、ハッピー、そして感動というのも気に入らない。

 僕はフェミニストではないが、男と(男)社会と相対的に弱者であり、いつも犠牲となっているのは女であるというフェミニストの主張は、ある面で共感できる。しかし、子どもという視点を入れればもはや現代では女も相対的に強者であろう。女子どもというセットの表現方法があるが、これはおかしい。もはやキライになったらホイホイと離婚できるし、夫に辛い目に遭わされたら逃げられる、少なくとも昔よりは逃げ場がある、そして好きな男が新しく出来たら再婚するという、それだけの事が出来る。でも、子どもは出来ない。結局、本作の通り、子どもはいかな現実でも黙って受け入れざるを得ない。それが自分の望んでいた家族かどうかに関わらず、受け入れざるを得ないのだ。その残酷さを目の当たりにすると、なんというか、僕は子どもフェミニストになるというか、本当に犠牲になっているのは子どもだ、と主張したくなる。

 本作で良かったのは篠原涼子が綺麗だったことぐらい。篠原涼子って『恋しさとせつなさと心強さと』でブレイクした当時は気色悪くて仕方がなかったけど、年を取るごとに綺麗になってきて、今では凄い魅力的な女性に映るようになった。個性が痩せてスマートになったというわけではなくて、元々あったアクの強さをうまく自分の中に取り入れて自分自身を表現できているような気がする。篠原涼子のカッコ良さが同世代の女性に受けているそうだけど、あえて見られる性としての女性を受け入れて、その厳しさに折れない強さがあるとは思う。その強さがなせる自分への強力な操縦が篠原涼子の役者としての幅の広さであり、凄さではないだろうか。
URL
コメント
パスワード
秘密
管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバックURLはこちら
http://kouichi0226.blog71.fc2.com/tb.php/1171-22e4e3fa