【本】 『きもちのいい家』 (手塚貴晴・手塚由比)
![]() | きもちのいい家 手塚 貴晴、手塚 由比 他 (2005/12) 清流出版 この商品の詳細を見る |
住宅というのは気持ちいい四角い部屋があって、そこに水回りなど基本的なことがあれば住めます。いろいろな趣向を凝らした部屋があって、家中をウロウロ動き回って楽しめる家よりは「じっとしていて気持ちいいなぁ」と感じるほうが断然いいと思っています。TBS系「情熱大陸」で放映された話題の建築家夫妻が設計した家。TBSの『情熱大陸』という番組で紹介されたという話題の建築家夫婦が設計した家とそのストーリーの紹介、彼らの建築哲学・ルーツが綴られている本。彼らの設計した家は「鎌倉山の家」「屋根の家」「縁側の家」など名前を聞くだけで思わず「お、どんな家なのだろう」と興味を抱いてしまうが、実際に写真を観て、設計についてのコメント・施主との対談を読むとその一見奇抜なアイディア・外観でありながら彼らのポリシーである「施主の希望と快適に住むに当たって必要な当り前のことを当たり前のように叶えるきもちのいい家」がきちんと実現されており、更にワクワクさせられるのだ。ロンドンで培われたというリベラルでフレキシブルな考え方と、家族・人間性と自然を礼賛する価値観には読んでいて共感が持てる。建築家に家の建築をお願いするというのは、ハウスメーカーの建売を購入するのと比べて遥かにコストがかかるらしが、それでも本当に施主の希望を叶えてくれる優れた建築家と出会えるならこれは確かに高い金を払っても自分だけの「家」を一から組み立ててみても良いのではないかと思った。本当の意味で自分と自分の愛する家族に合った家が欲しくなってくる。僕は独身だけど。こういう本を読むと、三谷幸喜の映画『みんなの家』にある悲喜交々の味がわかってくるような気がする。
それにしてもこの奥さん、手塚由比さん、旦那がロンドンの設計事務所に勤めていてお金がないときでもずっと支えることができて立派だわ。まさに糟糠の妻。そういう女性が相手なら確かにその人のために、って思えるかもしれないね。
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