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【本】 『遺書』 (松本人志)

遺書 遺書
松本 人志 (1994/09)
朝日新聞社
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 ダウンタウンの松本人志が1993年から1994年にかけて「週刊朝日」に執筆掲載したというエッセイをまとめた一冊。当時ベストセラーになって話題になったと記憶している。

 最近テレビを見る時間が少なくなった。特にバラエティ番組はほとんど見なくなったので、現在の松本人志とダウンタウンの人気は如何ほどなのかわからないが、エッセイが執筆されていた1993年から1994年、ダウンタウンの人気は凄かった。特に松本人志の芸には飛ぶ鳥を落とす勢いが感じられたし、見ていて自然に松本人志の世界に引き込まれた。本書の言葉を借りれば「いちばん敏感で、感性がピークに達している世代」つまり若い世代であったからこそ松本人志の凄さを理屈ぬきに理解できたのかもしれない。

 さて、本書であるが、かつての松本人志の勢いそのまま、毒舌そのまま、思うがままに書きたいことを書いているな、という感想を抱く。きつい物言いやそれはちょっと違うんじゃないかとツッコミたくなる部分があるが、それらをひっくるめて、良くも悪くも松本人志の感性のみで文章が書き綴られている。あとがきの、
 ぼくね、あんまり本を読まないんですよ。だから感覚だけで書いているんです。「何でああ書いた」って聞かれても、全然理由はないんです。辞書は調べますけど。基本的には、事前に何を書くかあんまり考えることもないんです。
 という文がやや言い訳がましいが、松本人志のセンスと勢いを十分に堪能できる良い本である。

 本書より松本人志の書いた女性に対する文章を一本紹介する。
【女がコメディアンとして天下をとれない理由】

 前に一度、「おもしろい奴の条件」というのを書いた。その中に”女好きである”というのがあった。そのことについて、抗議の手紙が何通か来た。「女好きの奴が、コメディアン・作家に向いているのだとしたら、女の私はダメなのか?」というような内容であった。
 なるほど、女好きの女というのもいるにはいるが、ちょっと意味が違う。
 それでは、女はコメディアンに向いてないのか? ということになるが、その答えは、ハッキリ言ってYESである。こんなことを書くと、「女性差別だ!」と言われるかもしれないが、そうなのだから仕方がない。
 ただ、ダメだとか、無理だと言っているワケではなく、向いていないと言ってるのだ。いままでがそうであったように、女のコメディアンが天下を取ることは、今後も絶対にありえないのだ(まぁ、コメディアンで天下を取ってやろうと思っている女もそういないだろうが)。
 もう一度書いておくが、これは女性差別ではない。むしろ、オレほど女性差別をしない奴もめずらしい。たとえば、男だろうが、女だろうが、ブサイクな奴には、ブサイクと言うし、太っている者は、男女問わずデブと言ってあげている。ちゃんと同じように扱っているのだ。
 女がコメディアンに向いていないのは、そう、宿命のようなものだ。たとえば、全身タイツでコントをやるにしても、胸がふくれているだけで、目がそっちにいってしまい気が散って笑えない。男はチンコを出して笑いを取れるが、女が(ピー)を出したら、立つ奴はいても、笑う奴はいない。最終的に隠さないといけない物があったり、守る物があるというのは、何にせよ説得力に欠けるのではないだろうか(ヅラをつけている政治家にも同じことが言える)。
 少し話がズレるかもしれないが、「朝まで生テレビ」を見ていて、女のコメンテーターがいくらいいことを言っていても、イヤリングやブローチ、化粧をしていると、なんか覚めてしまうのはオレだけなのだろうか? エラそうなことを言ったところで、しょせん、男を意識しとるがなと思ってしまうのだ。
 柔道などを見ていてもそうだ。男子は一生懸命さが感じられるものの、女子の道着のしたに着ているTシャツがどうも気になってしまう。一〇〇パーセント柔道に打ち込んでないやん、何パーセントかはチチ見えたら困るという気持ちあるやん、と思ってしまう(まぁこれはオレだけやろうけど)。
 結論に入るが、恥も外聞もなく、自分をさらけ出してなんぼのお笑い芸人にとって、見も心もスッパダカになれない”女”というものは非常に不利であり、ハンディがあまりにも多く、向いていないのではないだろうか。
 もし、女で天下を取ってやろうと思うのなら、化粧もせず、恋愛もせず、結婚はもちろん妊娠、出産もあきらめくらいの気持ちで、それこそ生理がきてもほっとくくらいの気持ちがでかからないと、男には勝てないのだ。少なくとも、この世界では。
 うーむ、と唸らせる松本人志の感性と毒舌ぶりであるが、個人的にはこの手の文章は松本と同じお笑い芸人であるビートたけしの方が一枚も二枚も上手だと思っている。機会があればビートたけしの本を取り上げたい。
>>具志さん

はじめまして。
えーと、すいません、必要としていないので遠慮させていただきます、はい。
2006/12/06(水) 23:28:08 | URL | コウイチ #-[ 編集]
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