【映画】 『ロボコップ』
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近未来のアメリカ(設定年代は2010年)の自動車の街デトロイトは、巨大コングロマリット企業OCP-オムニ・コンシューマ・プロダクツ(オムニ社)によって町全体が支配され(企業城下町)、警察までもがオムニの傘下で運営され(民営化)、さらには犯罪都市と化していた。アレックス・マーフィー巡査は、一連の警官殺しの犯人とされる手配中のマフィア、クラレンス一味を追っていた。マーフィーはカーチェイスの末、一味の隠家を見つけて潜入したものの惨殺される。犯罪撲滅のため、警官のロボット化を企画していたオムニ社は、一度死んだ彼を細胞死していない生体部分を部品として利用したロボット・ロボコップとして蘇らせる。その後、ロボコップは驚異的な性能で優秀な成果を収め、町の治安は少しずつ取り戻されて行った。しかし、人間だった頃の記憶の断片に悩まされ、ついには自分が何者であったかを知ってしまうのであった。ロボコップを観た。近未来のアメリカ・デトロイトが舞台。民営化された警察組織の中で市民のために働く警察官達だったが、彼らは治安の悪化による犯罪多発で多くの同僚が死んでいくことで、ストライキをすることまで考え始めていた。その世界観を背景に、この街を支配する巨大コングロマリット企業であるオムニ社が人間ではなく、ロボットに警察の役割を果たしてもらうことに活路を見出す。そして、造られたのがロボコップだった。
このロボコップというのが、実はベースがマフィアに殺された優秀な警察官(人間)。ロボット化された彼は圧倒的なパワーを駆使しながらオムニ社の命令通りにロボコップとして忠実に治安維持活動に励む。しかし、ある時から自分がまだ生存していた頃の記憶が徐々に甦るようになり、自分の存在と、自分の中に残っていた人間性のための戦いを始めることになる。
80年代後半に製作された本作が描いてみせた2010年はあまりにも垢抜けていない。しかし、テレビコマーシャルで無茶苦茶な未来商品を画面全体に押し出して笑いを誘う演出に見られるように、センスの良い演出技巧を織り交ぜることでうまくぼかし、2008年の我々においてもダサさを感じさせないことに成功している。
ロボコップが、かつて自分を殺したマフィアを追いかける最中に、自分を造り上げたオムニ社が警察と犯罪組織双方と繋がっていて、黒幕としてマッチポンプの自作自演によって儲けるという腐敗の構造が明らかになるところは社会問題に対する風刺として作風にマッチさせて絶妙に表現できていた。このあたりは、警察の民営化やロボコップというロボット化されてしまう人間の哀しさと併せると大変に興味深い。
ヒーロー者としては、自分の存在をかけてほぼ単身で圧倒的な悪に戦いを挑むロボコップの孤独で哀愁な姿が西部劇的な魅力を滲み出している。総合的なアクション娯楽作品として、とてもB級とは思えない程の出来で、ヒットしたのが理解できる良作。
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