コウイチブログ

本と映画と、ついでに市原市
トップ映画 → 【映画】 『エルム街の悪夢』

【映画】 『エルム街の悪夢』

エルム街の悪夢 スペシャル・エディションエルム街の悪夢 スペシャル・エディション
(2004/03/26)
ヘザー・ランゲンカンプ、ジョン・サクソン 他

商品詳細を見る

高校に通うティナ(アマンダ・ワイス)とナンシー(へザー・ランゲンカンプ)は大の仲よし。皆と同じように高校生活をエンジョイしている。しかし、ティナは悪夢に悩まされるようになる。その夢の中では鋼鉄の爪を持った殺人鬼が必ず現われた。そして、ナンシーもまたティナと同じ悪夢に悩まされていたのだ。ナンシーのボーイフレンド、グレン(ジョニー・デップ)を含む3人でティナの家に集まった時、何と、夢の中の殺人鬼が、同一人物であるらしいことがわかり驚く3人。そこへ、ティナのボーイフレンド、ロッド(ニック・コリー)がやって来て、ティナとロッドは寝室に消えていった。やがてロッドの叫び声で目を醒ましたナンシーが部屋に行くと、ティナが無惨な姿になっており、息絶えていた。ナンシーの父であるトンプソン警部(ジョン・サクソン)に逮捕されるロッド。ナンシーの悪夢は続いた。夢の中ではティナも現われ何かを訴えようとしている。夢の中で負ったはずの傷が現実に戻ったナンシーの体に残っていた。だんだん衰弱するナンシー。自分の友達が夢の中で危機にさらされるのでグレンの身も案じ始めた彼女は、一晩中グレンの様子をうかがった。ふとまどろみからさめると、グレンが殺されていた。翌日、彼女は母親(ロニー・ブレイクリー)から、意外な事実を知らされた。ナンシーを悩ます殺人鬼はフレディ(ロバート・イングランド)という男で、幼児を殺害してつかまり処刑されたはずだというのだが。何もかも耐えられなくなった彼女は、フレディと対決するために夢の中にのり込んだ。格闘の末、火を放つナンシー。すべてが炎の中で消滅した。朝の光の中、何事もなかったように、ティナ・グレン、ロッドらの迎えを受けて、学校に向かうナンシーの姿があった。と、見送る母親が何者かに襲われ、4人の乗った車の中でも異常なことがおきていた。

(goo映画 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD1182/story.html
 1984年のアメリカのホラー/スリラー映画『エルム街の悪夢』を観た。エルム街の悪夢シリーズといえば13日の金曜日シリーズと並んで80年代ホラーシーンを代表する作品であり、本作に現れる殺人鬼フレディもジェイソンと同じ、とまで日本ではいくかどうかはわからないが割と広く知られたキャラクターではあろう。

 フレディは眠った人間の夢に出現し、右手にはめられた鉄の爪で相手を切り裂く。夢の中で切り裂かれた相手は現実でも同様の被害を肉体に負う。フレディは元連続児童殺害事件の犯人で小児性愛者でありサディスト。裁判で精神鑑定の結果として無罪放免となるが、納得のいかない被害児童の遺族達によって焼き殺されてしまう。しかし、フレディの悪霊というか、邪悪な魂が怪物となって復活することにより悪夢に出現する殺人鬼フレディとなった。

 この作品のキーとなっているのが夢と恐怖であり、基本的に眠って夢の世界に入らなければ殺されないので、主人公は必死に眠りをこらえたり、夢の中で殺されそうになり魘されると起こしてもらうように画策する。眠るという行為を我慢することでやつれていく主人公の姿が痛々しく、悪夢に怯える心理状況が観ている我々にもわかりやすく伝わってくる。しかし、フレディはその恐怖こそが力の源である。よって、主人公も遂にはフレディを怖がらないことでフレディを撃退してみせる。夢という精神的な世界という設定を活かしたプロットといえる。これは実は主人公が体験していたのは全て夢の世界であったという夢オチにすることで、フレディが現実世界に飛び出してきた(ように見える)わけもきちんと説明されていて矛盾が無い。もっとも、本当の最後には面白い一捻りが加えられているわけだが。

 このように本作では夢現の境界を非常に曖昧にすることで終わりの無い悪夢とそれによって再生産され続ける恐怖を表現しているわけで、ジェイソンのような直線的に迫り来る生々しい恐怖とはまた違った趣向のホラー作品といえる。緊迫感という点ではジェイソンに軍配を上げたいが、力の源と直結する恐怖を拡大させようとし、精神的に疲弊させる厭らしさ、如何にも小児性愛者でサディスティックなフレディのやり口はジワジワと来るものがある。
URL
コメント
パスワード
秘密
管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバックURLはこちら
http://kouichi0226.blog71.fc2.com/tb.php/1476-dc30f30d