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【映画】 『コラテラル』

コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディションコラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション
(2006/04/21)
トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス 他

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リムジン会社を経営する事を夢見る、タクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)は、平凡な毎日を送っていた。唯一の楽しみといえば、南の島モルディブの写真でバカンス=現実逃避をすることだった。 マックスはとある乗客と気が合った。彼女の名はアニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)、検察官だった。初対面にもかかわらず2人は話も弾み、マックスは別れ際には彼女の電話番号を受け取る。 その直後、再びひとりの客を乗せる。ヴィンセント(トム・クルーズ)と名乗るその紳士的な男は、不動産の仕事で今夜5人の客をまわらなければならないと言い、$600で一夜のタクシーの貸切を頼む。気が引けながらも承諾したマックスは彼と握手を交わす。 最初の場所へ着くと、車を降りたヴィンセントをマックスは裏の路地で待っていた。するといきなり車の上に死体が落ちてくる。殺したのはヴィンセントだった。 なんと彼の本当の目的は一夜で5人の標的を殺すことだった。ヴィンセントの仕事に巻き込まれたマックスの運命や如何に…。

(Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/コラテラル
 2004年のアメリカ映画『コラテラル』を観た。トム・クルーズが悪役を演じたサスペンスアクション。

 ロサンゼルスのある一夜、リムジン会社の経営を夢見るタクシードライバー・マックス(ジェイミー・フォックス)の車にトム・クルーズ演じる殺し屋ヴィンセントが乗り込んできたことからマックスはヴィンセントの「仕事」に巻き込まれ、マックスの日常的な夜が壊される。

 序盤に張った伏線を夜をキーにした映像の暗さとサスペンスの雰囲気・緊迫感に合わせて後半にセンス良く回収してみせたり、ウィットに富んだ会話の応酬が見事であったり、全体的に洒落た出来になっている。マックスが妄想に明け暮れる現実逃避的な日常の中で殺し屋と出会い、トラブルの中で彼の妄想的現実が破壊され、超現実的な出来事によって追い詰められることで彼が現実的に一歩前を踏み出すという倒錯的なプロットは体育会系的でありながら、体育会系くささを感じさせない。こういう人生哲学を自然にそれでいて格好よく演出できるのがアメリカの凄いところだなあと感嘆させられる。

 悪役を演じるトム・クルーズの圧倒的な存在感も見どころだ。むしろ、それこそが本作の一番の見どころといえるかもしれない。ニヒルでいて時折覗かせる人情味の殺し屋ヴィンセントというイカしたキャラクターとトム・クルーズの容貌・所作のあまりのハマリ具合、その格好よさにシビれる。タクシードライバーのマックスであり我々が体験した非日常的な現実、出会った冷酷でクレイジーな殺し屋ヴィンセント、トム・クルーズの存在はこれらの緊張した世界を人情的なエピソードを介して尚、一切の弛緩を許さず、それどころか、より作品を引き締めていて、作品に更なる緊迫感と格好よさを齎し、トムと作品の相互作用が終始良い方向にのみ循環している。トム・クルーズという偉大な俳優の魅力がたっぷり味わえる良作の一本だ。
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