【映画】 『天使にラブ・ソングを…』
![]() | 天使にラブ・ソングを… (2005/12/07) ウーピー・ゴールドバーグ、マギー・スミス 他 商品詳細を見る |
ネヴァダ州リノのカジノで歌うクラブ・シンガー、デロリス=ヴァン・カルティエ(ウーピー・ゴールドバーグ)は、一帯の顔役で、自身の愛人でもあるヴィンス(ハーヴェイ・カイテル)が組織の裏切り者を殺す現場を見てしまう。警察へ駆け込んだデロリスをサザー警部(ビル・ナン)はサンフランシスコの修道院に匿うことにした。新米尼僧シスター・クラレンスとして修道院に迎えられたデロリスは、厳格な修道院長(マギー・スミス)の高圧的な態度にもめげず、シスター・パトリック(キャシー・ナジミー)、シスター・ロバーツ(ウェンディ・マッケナ)ら若い尼僧たちと親しくなり、ラザラス尼(メアリー・ウィックス)から聖歌隊のリーダーを引き継ぎ、歌のレパートリーにソウルやロックのナンバーを加え始めた。彼女たちのはたちまち全世界に拡がり、ローマ法王の耳にも。やがて法王が訪米されることになり、デロリスたちの修道院を訪問することになった。その頃、ヴィンスの放った殺し屋の影がデロリスに迫りつつあった。殺し屋に捕まってリノに連れ戻されたデロリスを、尼僧たちが一致団結して助け出し、ヴィンスたちは逮捕された。そして法王の前で、デロリス率いる聖歌隊はにぎやかに歌い踊るのだった。1992年のアメリカ映画『天使にラブ・ソングを…』を観た。クラブ・シンガーの陽気な黒人女性・デロリスが自分が愛人をしているギャングのボスが裏切り者を殺す現場を見てしまう。その場から逃げ出したデロリスは警察に駆け込むが、警察がデロリスの身の安全を確保するために提案したのが修道院で匿うことだった。規律の厳しい修道院に紛れ込んだデロリスの陽気なパワーが修道院のあり方を変える!
(goo映画 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD10250/story.html)
というのは大袈裟だが、デロリスという奔放なキャラクターを巧く利用したミュージカルコメディだ。歌を大勢の人に喜んで聞いてもらうには、聞く人の心に響くようにするためにはどうするかということをミュージカルコメディとしての起点にして、世俗的な知恵を取り入れながら、規律至上の修道院のあり方との折り合いをつけていくということの大切さをメッセージとして有している。また、それが黒人であるデロリスと白人である修道女、自由奔放なデロリスと厳格な修道院長など対照的な表現でわかりやすく二項対立されている。
主人公はデロリスであり、陽気なミュージカルコメディとして作品は締められているが、デロリスがきっちりと敬虔さを修道院から吸収している描写もある。デロリスの奔放さに感化される修道女達を尻目にしてデロリスと若い修道女達の感性についていけない自分の辞職を願う厳格な修道院長と彼女への配慮もきっちりとなされている。『バベットの晩餐会』もそうだったが、あえて敬虔な道を選択した人を世間知らずだとしてちょっと世俗的な快楽をぶら下げてからかうことはあっても、宗教的な信仰心、敬虔の念の否定が作品としてあるわけではない。本作も信仰との上手な付き合い方の提案という意味があるのだろう。
- トラックバックURLはこちら
- http://kouichi0226.blog71.fc2.com/tb.php/1494-0a4292d3
