【本】 『69』 (村上龍)
![]() | 69(シクスティナイン) 村上 龍 (1990/09) 集英社 この商品の詳細を見る |
脚色がなされているんだろうな、とは思うものの、若き日の村上龍の曲者ぶりと村上龍を取り巻く友人達の個性の豊かさが面白い。これは長崎特有とか1969年のあの時代特有とかではなく、いつの時代にも存在している村上龍的な人間に共通していることだろう。あの時代を支配していた左翼的で反体制的な思想から派生して起こすことになるバリケード封鎖も村上龍自身にとっては目立って女の子にモテるための手段でしかなかったというのは正直でいいと思う。
32歳の時に書かれた自伝的小説ということで、32歳の時の視点で17歳の頃を思い出して書いてみるという正直な手法は好ましく、それが17歳の年頃であり1969年という時代を鳥瞰的に描くことに成功していて、スマートな印象を受ける。一方で17歳の主人公そのものにも32歳の村上龍のパワーに影響されて少し中年くささを感じてしまう。
コメディタッチで書かれておりライトノベルのように読みやすく、また、村上龍は感覚器官に訴えてくる文を書く、と改めて思わせられる小説である。村上龍は知性的ではないと思う。知性がないのではなくて、知性よりも人間性というものを遥かに大事にしているのだ。また、村上龍自身にコンプレックスなどの人間臭さが強烈に滲み出ていて非常に楽しい存在なのだ。
余談だが、僕が石原慎太郎を好きなのも村上龍とそういう点が共通しているからだ。石原慎太郎が好きだというと右翼に思われるようだ。確かに、石原慎太郎と小林よしのりと勝谷誠彦を並べて好きだといわれると少し危険な感じがするが、僕の場合は石原慎太郎は好きであるが、同時に上野千鶴子も好きであるし、小林よしのりや勝谷誠彦は好きではない。
上野千鶴子は知性的であると思うが、同時に彼女の著書からは溢れ出んばかりの人間臭さと闘争心とエネルギーが感じられるのだ。はっきりいって僕は上野千鶴子のフェミニズム思想を嫌悪するのだが、上野千鶴子に惹きつけられてしまうのは彼女に凄まじいエネルギーがあるからだ。それは時々駅前で見かける平和運動とか右翼の街宣などとは違って、自身が中心になるほどの強い意志と独自の価値観を持っていて、それが人間としての厚みを感じさせてくれるのだ。
その視点で本を読んでいると嫌いになるのが、宮台真司・宮崎哲弥・塩野七生・福田和也といった面々である。彼らは間違いなく知性的である。よく取材をしていて、着眼点も面白いし、分析も素晴らしい。しかし、軽薄さを感じる。読んでいて思うのだが、結局は対岸の火事としてあれこれ論評しているに過ぎない。春の千葉7区補選の頃にサンデープロジェクトに何人かのエコノミストが出演して株価はすぐに2万円まであがりますと無責任に発言していたが、それらのエコノミストの発言を聞いているのと変わらない白々しさを感じる。評論家や学者なんてそんなものなのかもしれないが、自身に根ざし、闘争的に考えているのが上野千鶴子である。
宮台・宮崎・塩野・福田は攻撃的であると思うが、闘争的ではないのである(ちなみに小林・勝谷は知性的でもないし闘争的でもないと思う)。
僕自身は攻撃的ではなく、闘争的になれれば、と思っている。
こんにちわ。
記事を引用させていただきました。
「余談」の部分で、
<<宮台・宮崎・塩野・福田は攻撃的であると思うが、闘争的ではないのである(ちなみに小林・勝谷は知性的でもないし闘争的でもないと思う)>>
と書いていらっしゃいますね。
私は色々読み込んだわけではないので、よくわかりませんが、宮崎哲也は闘争的でも攻撃的でもなく、何か達観した仙人のような雰囲気を感じます。書いたものでなく、「語り」の印象ですが。
小林よしのりは、「戦争論」の頃より、たぶんずっと柔軟で丸くなったと思いますよ、というより、書くものと人柄が彼の場合ずいぶんと違うような気がするのです。ま、わかりませんけどね。
>僕自身は攻撃的ではなく、闘争的になれれば、と思っている<
心優しいコウイチさんが、どのように闘争なさるのか、興味ありますねえ。
記事を引用させていただきました。
「余談」の部分で、
<<宮台・宮崎・塩野・福田は攻撃的であると思うが、闘争的ではないのである(ちなみに小林・勝谷は知性的でもないし闘争的でもないと思う)>>
と書いていらっしゃいますね。
私は色々読み込んだわけではないので、よくわかりませんが、宮崎哲也は闘争的でも攻撃的でもなく、何か達観した仙人のような雰囲気を感じます。書いたものでなく、「語り」の印象ですが。
小林よしのりは、「戦争論」の頃より、たぶんずっと柔軟で丸くなったと思いますよ、というより、書くものと人柄が彼の場合ずいぶんと違うような気がするのです。ま、わかりませんけどね。
>僕自身は攻撃的ではなく、闘争的になれれば、と思っている<
心優しいコウイチさんが、どのように闘争なさるのか、興味ありますねえ。
>>robitaさん
コメントありがとうございます。
宮崎哲弥は、うーん、一応嫌いと挙げた4人の中では一番好きなのですが、やっぱり……うーん。
好き嫌いが激しいのかもしれません。
今日び村上龍が好きだという人間の方が珍しいでしょうし……。
コメントありがとうございます。
宮崎哲弥は、うーん、一応嫌いと挙げた4人の中では一番好きなのですが、やっぱり……うーん。
好き嫌いが激しいのかもしれません。
今日び村上龍が好きだという人間の方が珍しいでしょうし……。
Ryu's Barで村上龍がゲストと会話をしている時、良くバックに流れていた曲名を教えてもらえませんか?
2008/06/30(月) 18:14:44 |
URL |
123 #-[ 編集]
>>123さん
うーん、すいません。ちょっとわからないです。音楽もその番組もあまり詳しくないので……(カンブリア宮殿もみてないです)
うーん、すいません。ちょっとわからないです。音楽もその番組もあまり詳しくないので……(カンブリア宮殿もみてないです)
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