【映画】 『ジュマンジ』
![]() | ジュマンジ コレクターズ・エディション (2005/12/21) ロビン・ウィリアムズボニー・ハント 商品詳細を見る |
プレイの内容が現実に起こる不思議なゲーム盤を巡って展開する、ファンタスティックなSFXアドベンチャー。1995年のアメリカ映画。絵本を原作にして製作された作品とのことで、子ども向け家族向けのコミカルでメルヘンでファンタジックなタッチなものだと楽に構えていたらこれがなかなか刺激的な作品で、驚いた。大人が真剣に観ても楽しめる迫力と重厚感。
主人公の少年アランと幼馴染の少女サラはジュマンジというボードゲームを手に入れてプレイする。しかし、そのボードゲームは止まったマスに応じて示される内容が現実に起こされる不思議なものだった。そして、アランは実際に出た目の結果として次に5か8の目が出るまでゲームの中のジャングルに閉じ込められてしまった。アランはそのまま行方不明になってしまい26年の月日が流れる……。アランが住んでいた屋敷に新しい家族が越してくる。家族のなかの幼い姉弟は不思議な現象からジュマンジを発見し、関心と共にゲームプレイに乗り出す。早速、ジュマンジにより現れた様々な動物によりトラブルが姉弟に襲い掛かるが、ジュマンジから解放されたアランによって助けられる。しかし、ジュマンジが呼んだトラブルで町はパニック状態に。これを救うために、アランと姉弟は共にジュマンジのクリアに挑む……。
家族愛と動物パニックアクションというファミリー向け映画のオーソドックスな要素を基調に展開させながらも、そこに月日の流れの無情さや親に孝行できない不幸など大人こそ揺さぶられる残酷さが厳しく描かれている。また、ジュマンジというボードゲームが引き起こす出来事は全てがリアルなトラブルであり、その偶発的な出来事の中にハッピーな出来事が起こるという幸運が一つも無いという救いの無さもとても子ども向けとは思えない厳しい印象を抱かせる。
ジュマンジが醸すおどろおどろしい雰囲気があたかもホラー映画のような恐怖で作品に緊迫感を与えていた。動物が破壊行動を繰り返したり、イカレ爺さんが銃を携えて本気で殺しにきたり、ホームアローンのようなドタバタアクションがあったりとなかなかの派手さ。それがもう一方にあるしんみりとした家族愛や人情を非常に温かいものに仕立て上げている。絵本とは思えないほどのお行儀の悪い作りで絵本にありがちな優しさを引き立てているのは愉快だった。世の中における悪人や不幸の存在価値まで示唆されている。
人生のやり直しと幼馴染との結婚というドメスティックな幸福を手に入れるエンディングもそうだが、一つ一つのシーンが表面的には子ども向けに描かれているようでなかなか中身に複雑さがあり、唸らされる。
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