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【本】 『なんと言われようとオレ流さ』 (落合博満)

なんと言われようとオレ流さ なんと言われようとオレ流さ
落合 博満 (1986/04)
講談社
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 所詮、世の中は誰しも敵半分、味方半分だ。百人集まれば、私の発言を心地よいと言う人が五十人、ロッテの落合なんか聞くのもイヤだという人も五十人。でも、他人がどう言おうと、これからも私は、勝手な”自分流”を通させてもらうつもりだ。
 本書は、現在中日ドラゴンズの監督をしている落合博満が現役時代、それもロッテに所属していた頃に執筆・出版された本である。

 僕にとっての現役時代の落合博満像というのは現役時代における中日から巨人、そして日本ハムといったチームに所属していた頃のもので、中でもやはりFA宣言して移籍した長嶋巨人のもとでの落合博満がとても印象深い。1994年の10.8決戦でのホームランなど記憶に残る試合があったのも要因だが、地上波で放送されていたのが巨人の試合のみで、アンチ巨人でありながらどの球団よりも巨人の試合を熱心にテレビ観戦したのが僕の中での現役時代の落合=巨人となっている一番の要因なのだと思う。プロ野球を長く見守ってきて、落合の遍歴などもよく知る人であるならば、落合=巨人だなんて、なんて惜しい奴なんだと思われてしまうかもしれないが、とにかく僕の場合そうなのだから仕方がない。

 本書では落合博満の飄々とした性格がよく表れており、プロスポーツという極めて実力主義的な世界で成功した落合だからこそ、教科書式のフォームや管理野球といったものに縛られず「オレ流」でいくという言葉に説得力が滲み出ている。

 それにしても、落合博満、天才型なのだな、と改めて思わせられる。練習嫌い・怠け者と自分のことを言いつつ、やはりどこかで練習していたのだろうが、高校時代は野球部の封建的な体質が肌に合わず、部活の入退部を繰り返していたり、東洋大学に合格して入った野球部寮でもやはり体質が嫌で、3ヶ月で退学し、秋田に帰郷してフラフラしながらプロボウラーを目指していたなど、栄光と悲劇の四番打者である原辰徳とはまるで月とスッポンである程の落ちこぼれた境遇だ。そこから三度の三冠王をとるまでになったという落合はやはり凄い。

 それと、落合はあの顔つきからプライベートはすごく淡白なんだろうと想像していた。実際ファッションなどには無頓着であったようだが、信子夫人と結婚するまでは1日に80本の煙草を吸っていたというし、いつも朝まで飲み歩き給料のほとんどを酒に使っていたというツワモノぶりであったというのは意外だった。一方で結婚してからそういった生活環境がガラリと変わったというから信子夫人の内助の功は見事であるとも感じた。
 昔からそうだけど、オレの女の好みは、いるかいないかわからないような、空気みたいな女。顔やスタイルは二の次、三の次。そういうのは最初だけだ。
 本書を読んでいて、落合の主張がわかりやすくすっきりとこちらに伝わってくるのが楽しかった。しかし、空気みたいな女が好みで、信子夫人と結婚するところには思わず首を捻ってしまうが……。
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