【本】 『らせん』 (鈴木光司)
![]() | らせん 鈴木 光司 (1997/11) 角川書店 この商品の詳細を見る |
「だから、いいか。人類が滅び、その隙間を山村貞子のDNAが奪うとすれば、それはつまるところ人類の意志ということだ」『リング』の続編小説。本作では呪いにはリングウィルスが関わっていることや、ウィルスの突然変異、種の保存本能など、前作で山村貞子の生い立ちなどが緻密に描かれていることを背骨にして、壮大に、肉付け、展開されている。また、前作がややオカルト一辺倒気味だったのに対して、本作では合理的説明や科学的根拠で立ち向かっている。
「滅亡を望む種があるものか」
「無意識のうちに、そう望んでいたのではないか。一つのDNAに統一されれば、個体差はまったくなくなる。すべて同じ体型、能力や美醜の差もない。愛する者への執着もなく、戦争どころか喧嘩も起こらない。生と死を超越した、絶対平和の平等な世界。死はもはや恐るるに足らず。なあ、おまえたちは、それを望んでたんじゃねえのか」
前作で強調されていた父性と家族愛に対しても、本作ではより強調されており、前作で主人公だった浅川が妻と娘を救うために呪いのビデオをダビングして義理の父母に見せるが救えなかったという事実に負けて昏迷状態に陥り、やがて衰弱して死んでしまう点や本作の主人公である安藤が死んだ息子をこの世に蘇らせるために人類を裏切って山村貞子に手を貸してしまうシーンはやるせなさと同時に感動もおぼえる。
一方で、高山竜司が裏で糸を引いていて、恋人的な関係にあった高野舞に呪いのビデオを見せて懐胎させ、山村貞子をこの世に誕生させたというオチは本作で一番怖い部分であった。高野舞は高山竜司の事を心から慕っており、竜司のことについてわかったようなことを前作・本作で語っていたが結局彼女は竜司のことを何もわかっていなかったという残酷な事実だったということなのだろうか。高野舞は魅力的な女性に映った。パフェを食べるシーンがあり、安藤が彼女をかわいいと思うシーンがある。しとやかで可憐で、そういう20代の女性がパフェを食べるしぐさはすごくかわいいのだろうと僕も思う。そういう女性は結婚して幸せな家庭に恵まれて、30代や40代になってもパフェを食べるシーンはかわいくあり続けるのだと思う。それだけに、魅力的であった高野舞が高山竜司の策略にかかり、処女懐胎をし、山村貞子を産み、朽ちて死んでしまうというのは、とても悲しかった。
映画は見てないんだけど先週のリングに続いてらせんも読みました。科学的な事はともかく単なる荒唐無稽でない気もしてきましたね。これに近いことありえるんですかね
2008/07/13(日) 20:55:16 |
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福田浩司賞味大臣 #CFnWuolQ[ 編集]
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