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【映画】 『ドラえもん のび太とブリキの迷宮』

映画ドラえもん のび太とブリキの迷宮 映画ドラえもん のび太とブリキの迷宮
菊池俊輔 (2003/07/16)
ポニーキャニオン
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 かなりよかった。

 まず導入部でののび太達の春休みの過ごし方の会話において、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんが旅行に行くという発言があるのだが、これをのび太が、混んでいるところにわざわざ出かけるなんて疲れることをしているなんて馬鹿だ、昼寝をしていた方が利口だとせせら笑う。勿論、のび太にとっては本心ではない。本当は他の友達と同じように旅行に行きたくて仕方がないのだが連れて行ってもらえないので、虚勢を張り自己を正当化することにより自尊心を保とうとする心情の表れなのだ。子どもの頃全く同じ状況だった僕としては強く同情してしまった。ついでに言えば、旅行に連れて行ってもらえることがわかり、わざわざ電話をかけて言いふらすのび太のはしゃぎようも痛いほどよくわかってしまった。

 メインの内容であるブリキン島でとチャモチャ星で繰り広げられる物語も面白かった。本作では、科学技術の発展により指一本動かすことなく生活をすることができ、労働や治安など全てをロボットに任せているうちにやがて人間の体が衰えていき、遂にはロボットに支配されてしまうというチャモチャ星の有様を示すことによって、科学の利便性に頼りすぎることの危険性が示唆されている。また、本作においてはドラえもんが序盤で早々と姿を消し、中盤までのび太達がドラえもんとその道具を頼らずに話が進むのもメッセージ性と関連づけて考えると興味深い構成だ。

「道具ばっかりに頼っていると自分の力では何もできないダメ人間になる」

 ドラえもんがのび太に説教で使う言葉だが、本作はその台詞に大変に含蓄を感じさせる出来である。
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