【映画】 『完全なる飼育 赤い殺意』
![]() | 完全なる飼育 赤い殺意 大沢樹生 (2004/12/24) アートポート この商品の詳細を見る |
借金を抱えるホストの文也(大沢樹生)は、不倫相手に夫殺害を依頼され引き受ける。だが、犯行現場を目撃されてしまい、怪我を負いながらある民家に逃げ込むことに。文也はそこで不思議な少女・明子(伊東美華)と出会った。明子は警察がきても文也を天井部屋に匿い、無口ながらも優しく接してくれるのだった。そこに、民家の主である暴力的な真一(佐野史郎)が帰ってきたことで、文也は明子が監禁されていることを知り…。完全なる飼育シリーズ第6作目。今回は主演が大沢樹生だが、大沢樹生は飼育する側ではなく、飼育している役は佐野史郎、飼育されている女性役に伊東美華となっている。
大沢樹生は伊東美華にかくまわれながら佐野史郎と伊東美華の行為を覗く。もっとも佐野史郎と伊東美華との間に直接的な肉体関係はなく佐野史郎は伊東美華のアンダーヘアを剃ったりと幼女の面影を残すためのケアをしている。佐野志郎はロリコンで性的不能者であり、伊東美華が小学3年の頃に誘拐しており、伊東美華は精神的な年齢が小学3年の頃のままで止まっており、佐野史郎への恐怖に服従しているという設定である。
やがて、大沢樹生と伊東美華の方が肉体関係を持ち、伊藤美華が処女ではなくなる。行為を重ねていくうちに、佐野志郎が伊東美華に施すケアの最中に伊東美華が感じてしまうようになり、佐野史郎は訝しむ。
ある日、大沢樹生は戸を壊して外に出て行くが、そこで新たな殺人を犯してしまい、再び伊東美華のもとに戻ってくる。一方、家に帰ってきた佐野史郎は戸が壊れていることで家の中に誰かがいることを悟り、捜索するが見つからない。そんななか、伊東美華の体のケアをしている最中に、性器(ペニス)が大きくならないのはなぜかと聞かれた佐野史郎は逆上し、伊東美華に暴力をふるう。伊東美華を助け出そうと大沢樹生が包丁を持って佐野史郎の元に詰め寄るが、逆にスタンガンで気絶させられてしまい、包丁で刺されて絶命する。その様子を見ていた伊東美華は佐野志郎が包丁を持つのと交換に床に置かれたスタンガンを手に取り、佐野志郎を気絶させる。気絶した佐野史郎に自分が罰としてつけられていた手錠をつけると、かつて、誘拐されたときと同じ格好で、小学校の名札をつけ、赤いランドセルを背負い、佐野史郎の家から脱出をする。
本作は既存のシリーズ作と比して、かなり異色で、今までは性描写の多い娯楽映画という感じで見られたが、本作は幼いころに誘拐された少女が心を閉ざしたまま、年月を経て身体だけが成長し、身体に似つかわしくない幼い精神性が生生しく映像に演出されており、社会派映画としての性質も有している。
また、今まではストックホルム症候群的であれ、恋愛的であれ、心の底から飼育する側に愛情を抱いていたのに対して、本作はあくまでも恐怖心でありトラウマからの服従に過ぎなかったというのが何とも現実的であるように感じた。
役者陣は狂気を演じた佐野史郎と幼い精神性を表現した伊東美華は文句なし。特に伊東美華は表情やアングルによっては美顔が崩れていたように見えたが、トラウマになる過去があったことが判明するとその崩れも役にハマっているように感じた。ただ、肝心の主演である大沢樹生の演技はいまいち。感情と台詞がうわずっているようで、舞台から浮いている印象を受けたのが残念だった。
このシリーズの見どころであるエロ、セックスシーンは本作は特に激しい描写があるわけではないが、やたら背徳的な雰囲気の中での和姦が強烈にエロティックだった。
しかし実際に本作における佐野史郎のような人間とそういう人間に不幸にも関わってしまう悲劇に遭っている人もいるのだろうな。皆さんもロリコンには気をつけましょう。
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