【本】 『人間失格』 (太宰治)
![]() | 人間失格 太宰 治 (1952/10) 新潮社 この商品の詳細を見る |
(それは世間が、ゆるさない)そんなわけで太宰治の代表作である『人間失格』です。三葉だけ存在する男の写真、男の人生の断片から男が廃人になるまでの経緯を描写してみせた作品だ。死ぬのは怖くないが不具者になるのはまっぴらごめんだということや自虐的で優しくあるようでその実他人をも傷つけてしまっていてそれに対してまたまた自虐的になって悩んだり、とその自己中心的な悩みは何とも青春臭さを感じるが、逆にいえば青春に生きる若者がこれを読んで太宰に共感するのもわからないでもないという作品である。実際、これと似たような作品を書いてネット上にアップロードしている若者を知っている。しかし、太宰のように他者から認められる知性・感性があってついでにいえば異性に惚れられる才能があって成立する文学はネットにアップロードされている文章のような気持ち悪さがない。果たして、無知・無能・無粋・醜男で自然と世界から隔絶される存在に文学が出来るだろうか。
(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)
(世間じゃない。あなたでしょう?)
(いまに世間から葬られる)
(世間じゃない。葬るのは、あなたでしょう?)
薄暗い店の中に坐って微笑しているヨシちゃんの白い顔、ああ、よごれを知らぬヴァジニティは尊いものだ、自分は今まで、自分よりも若い処女と寝た事がない、結婚しよう、どんな大きな悲哀がそのために後からやって来てもよい、荒っぽいほどの大きな歓楽を生涯にいちどでいい、処女性の美しさとは、それは馬鹿な詩人の甘い感傷の幻に過ぎぬと思っていたけれども、やはりこの世の中に生きて在るものだ、結婚して春になったら二人で自転車で青葉の滝を見に行こう、と、その場で、決意し、所謂「一本勝負」で、その花を盗むのにためらう事をしませんでした。
太宰は奥が深いです。
私は「道化の華」が好きです。
これを出版した当時は軍隊が幅をきかせていた時代。
舞台で上演する際は、「平和・平等に関するセリフは禁止」と
通達があったそうで。
「ばかばかしい。みんな、ばかばかしい。
えい、勝手になさいだ。あたし、東京の好きな男のところへ
行くんだ。落ちるとこまで落ちて行くんだ。
理想もへちまも、あるもんか」
上記のセリフが、それです。
私は「道化の華」が好きです。
これを出版した当時は軍隊が幅をきかせていた時代。
舞台で上演する際は、「平和・平等に関するセリフは禁止」と
通達があったそうで。
「ばかばかしい。みんな、ばかばかしい。
えい、勝手になさいだ。あたし、東京の好きな男のところへ
行くんだ。落ちるとこまで落ちて行くんだ。
理想もへちまも、あるもんか」
上記のセリフが、それです。
2007/04/01(日) 00:40:49 |
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いくちゃん #-[ 編集]
>>いくちゃんさん
太宰の作品は感覚が敏感というか繊細な感じがしますね。
これからも読んで紹介していきたいと思います。
太宰の作品は感覚が敏感というか繊細な感じがしますね。
これからも読んで紹介していきたいと思います。
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