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【映画】 『ロッキー3』

ロッキー3 ロッキー3
シルベスター・スタローン (2007/03/23)
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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チャンピオン・ロッキーの前に殺人マシーン・クラバー現る! コーチ・ミッキーとの絆や、アポロとの新たな友情が描かれるシリーズ3作目。ハングリー精神を失ったロッキーが、再びファイターとしてリングを目指すようになる姿が見所です。また、ミスター・T(『特攻野郎Aチーム』)が野性的な対戦相手を演じました。

チャンピオン・ロッキー(シルベスター・スタローン)の前に、黒人ボクサーのクラバー・ラング(ミスター・T)が現れる。今やハングリー精神の無くなったロッキーとは正反対に、野獣のような闘志で勝利を重ねてロッキーを猛追していたクラバー。クラバーに妻エイドリアンを侮辱されたロッキーは、その挑戦を受けることに決めたが…。
 ロッキーシリーズ3作目。前作ロッキー2でチャンピオンのアポロを倒して新チャンピオンとなったロッキーはその後10回のタイトル防衛に成功する。社交能力も身につけ、様々なCMに出演するなど成功者の道を歩んでいたロッキーだったが、そのロッキーの前にハングリー精神の塊で野獣的なボクサー・クラバーが現れる。クラバーに挑発され、ロッキーはクラバーとの戦いを決意するが、ミッキーはマネージャーを辞めると言い出す。ロッキーが理由を問いただすとミッキーは「今のロッキーではクラバーに勝てない」と答える。しかも今までのタイトル戦はロッキーとロッキーの世界タイトルを守るためにミッキーが勝てそうな相手を選んでいたのだった。ショックを受けるロッキーだったが、それでもミッキーと共にクラバーと戦うことを決める。しかし、ミッキーのアドバイスに対して真摯に耳を傾けずに派手な場所で浮付いた姿勢のまま練習をするロッキー。そのままクラバーとの対決の日を迎えてしまう。かくして、試合直前にミッキーが心臓発作を起こして倒れるというアクシデントも重なり、ロッキーはクラバーとの対決に2ラウンドKO負けという屈辱的な敗戦を喫する。更にミッキーの死がロッキーのショックに追い討ちをかける。既にボクシングからの引退を決めており失意にくれるだけのロッキー。そんなロッキーのもとにかつてのライバル・アポロが現れて……。

 大ヒットシリーズの3作目において既存の作品の筋書きを踏まえた正統的な続編にしつつ観客に喜んでもらえる新しい娯楽作品を作るというのは、制作者側に大変な苦労とプレッシャーがあったことだろう。ミッキーの突然の死やかつてのライバル・アポロとロッキーの友情タッグで敵に挑むところは、ロッキーらしい、日本人的感覚すればスポコン・少年漫画らしい、それでいて前作までの作品にはない新しい要素であり、シリーズにおいては斬新で、こういったカタチでロッキーの熱い娯楽性を演出してきたことについては制作者側に敬意を表したい。

 しかしながら、演出面がどこかあけすけで、例えばハングリー精神の有無・戦い続ける動機など、かつてのしがないボクサーの頃のロッキーのような虎の眼を取り戻す試みが成功者ロッキーの立場で行われるが、それに対していまひとつ感触としてピンとこなかった。恐らく本作のロッキー、もっといえば演じているスタローンだが、あまりにもスマートすぎたのが原因だと思う。僕はロッキーの眼に虎の眼を最後まで見出すことが出来なかった。そのため、トレーニングに身が入らないだらしないロッキーとアポロとともに過酷なトレーニングを積むロッキーのギャップが所詮作り物のイメージとしか映らず、観ていてどこか興醒めしてしまったのが残念だった。
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