【映画】 『ロード・トゥ・ヘル』
![]() | ロード・トゥ・ヘル イライジャ・ウッド (2004/04/23) ビデオメーカー この商品の詳細を見る |
最も危険な街NY・ヘルズキッチンを舞台に、アイルランド系ギャングとプエルトリコ系ギャングの抗争劇を描いた作品。出演は、イライジャ・ウッド(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ)。また、主人公と監督も務めた生粋のニューヨーカー、エドワード・バーンズ(『コンフィデンス』)が映し出すNYの街も見どころです。監督・脚本・主演エドワード・バーンズによる1980年代のニューヨークのギャングを描いた2002年のアメリカ映画。
1980年代NY、ショーン・サリバン(I・ウッド)は兄のフランシスをかばってギャング集団を襲撃し、その報復で殺されてしまう。3年後、アイルランド系ギャングだったフランシスは、裏の世界から足を洗って暮らしていた。だが、ショーンが実は生きていて街に戻ったという噂が流れ始め、平穏な暮らしは音を立てて崩れ始めていく…。
3年前に主役のエドワード・バーンズの弟である堅気のイライジャ・ウッドが兄を愛するがために兄を殺そうとしたギャング集団を撃ち殺してしまう、そのことから今度は弟が命を追われるが兄もまた弟を助けるために一芝居打って他人の死体を弟の死体に見せかけて弟は死んだことにしていた、しかし3年後、死んだはずの弟が生きていたという噂が流れて……。
ギャング映画というと、銃を用いてバンバン撃ち合う過激な抗争であったり暗殺日常茶飯事の中にほっこりとヒューマンドラマが挟んであるというイメージだが、本作はヒューマンドラマの中にほんのちょっぴりギャング要素を入れてみましたという感じ。勿論、背景的にはギャングの掟というようなものがあって、それに支えられた作品であるのは間違いないのだが、兄弟愛であったり、その他の人々や世界との関係性が描かれていて、文芸的な作品に仕上げられている。文芸的というと僕の中では官能的な作品がイメージされるのだが、本作にはセックスシーンがない。それも好印象だ。
しかし、では面白い作品かというとそれはまた別の話で、浅はかに外に酒を飲みに出て行って見つかる弟と、実は弟の妻と関係を持っていた兄や弟の妻と子どもなど、はじめは観ている方にとって朧であった人物相関図と物語の全容が話が進むうちに全体象をくっきりと把握することが出来るようになる手法は趣があったけれども、脚本に甘さがあって淡々と話が進みすぎて人間同士の関係性や世界との関係性が深く描かれていない。娯楽映画として観れば、盛り上がりがなく、間違いなく凡作であろう。ただし、短編小説を読む感覚でちょっと観てみるぶんにはそこそこ楽しめるかもしれない。
ところで、本作では1980年代の雰囲気を出すためなのか全体的に色合いがセピアである。ニューヨークに思い入れがある人にとってはその時代をセピアに演出したという映像だけで感慨深さがあるのかもしれない。僕はニューヨークには縁がないが、セピアな色合いが違和感がなく、美しいほどであるところに何ともいえない想いを抱いた。これ、日本だとどうなんだろうなあ……。
- トラックバックURLはこちら
- http://kouichi0226.blog71.fc2.com/tb.php/794-ab5fbc19
