【本】 『ゴーマニズム宣言2』 (小林よしのり)
![]() | ゴーマニズム宣言〈2〉 小林 よしのり (1999/04) 幻冬舎 この商品の詳細を見る |
はっきり自分の考えを言うと、なんでこんなにおどし脅迫が来るのだ!?(第四十九章「絶対個の彼方へ」より)―第二巻で「ゴー宣」はいよいよ「戦記」の様相を呈してくる。宗教団体、論壇、マスメディア、政界、国際問題…小林よしのり物言うところ必ず摩擦がおき、本質があぶりだされる。論理と情念が全開する、狂気のスラプスティック。ごーまんかましてたら抗議の手紙がいっぱい来たということや政治・社会、宗教などなどのことからサイパン旅行記まで何でもアリな様相でよくも悪くも小林よしのりを身近に感じることが出来る一冊に仕上げられている。面白かったのは統一教会関連の章かな。霊感商法とか、壷を買わせて信者から毟り取る体質とか、ワイドショーなんかでも一時期熱っぽく報道されていたけど今でも変わってないだろう。こういう宗教とか詐欺とか麻薬とか安易に大衆が引っかかりそうなものこそ、分かりやすさと強いメッセージ性を持ち安易に大衆を引っ掛けられるテレビのワイドショー的要素を備えた小林よしのりの漫画で取り上げて欲しい。実際に本書で一番光っていたのが統一教会ネタだった。
ところで、この頃の小林よしのりで彼が怒り狂ってしまう程度の脅迫文が来るということは、他の著名人なんかはもっとすごいということなんだろう。人によっては抗議・脅迫文というのはヘビーなものでやはり効いてしまうのかもしれない。僕自身、小林よしのりが思わず匿名批判をしてしまう程の憤りの気持ちがわかるところがある。しかし、そう考えてみると、抗議・脅迫文が相当来てるはずなのに、平然と振る舞える人間というのはすごいな。パッと思いつく限りでは、小泉訪朝からこっちの社民党、いつ殺されてもおかしくないんじゃないかってぐらい質も量も凄い脅迫が来たのは容易に想像できる。田嶋陽子なんかはうまいこと立ち回ったけど、福島瑞穂なんてのは平然として党首務めてる。共産党なんかは厳然としたセクトで区切られてて、明らかに思想が統制されてて、セクト外の人間に対してはあれはバカだからと云っておけばすむようなところなんだろうだけど、社民は一応違ってて女性のためやらオタクのためやら子どものためやらで、表現規制一つとっても支持者間ですら考えかたが大きくわかれて難癖つけられてる。社民党なんていいこと一つもないんじゃないかと思うけど、そんななかで、あれだけ凛として党首という矢面に立てるというのは、福島瑞穂、女性の権利を主張する者として、政治家としてあっぱれと思うときがある。
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