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【漫画】 『実録たかされ』 (江川卓・本宮ひろ志)

実録たかされ 2 (2) 実録たかされ 2 (2)
本宮 ひろ志、江川 卓 他 (1998/09)
文藝春秋
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「たかされ」とは江川の本「たかが江川されど江川」より、略して「たかされ」であり、つまり「たかされ」とは江川卓の事を指す。

 本書は江川にまつわる出来事について江川卓本人や関わってきた人達の証言を集めながら本宮ひろ志が描いた漫画。主にアマチュア時代の江川卓の姿が描かれている。

 僕は野球で云えば松坂世代・芸能で云えば広末世代で、野球選手としてのナマの江川卓を見た事がない。僕ぐらいの世代だと怪物というとやはり松坂なのだけど、僕より一回り二回りぐらい上だと怪物といったら江川になるのだろうか。江川はとにかくすごい選手だったらしく、実際高校や大学の成績は数字を参照するだけで凄まじさがわかる。勿論江川のカリスマ性を考えれば、江川の球というのが数字以上の凄さであったであろうことは想像に難くない。プロ入り後の江川は期待はずれという人もいたようだが、数字を見れば防御率2点台、2ケタ勝利でほとんどの年を推移しているし、アマチュア時代に肩を消耗しすぎて必ずしも真価が発揮できなかったプロですら巨人のエースを張れたのだから「たかが江川されど江川」と云わざるを得ない。

 それにしても高野連ね。横暴による招待試合の連続で江川が肩を消耗して自分達は私腹を肥やしていると、まあ、江川自身もアマチュアの頃から政治家の世話になったり色々とやってたらしいけど、高校球児、アマチュア選手、特に投手の肩は消耗品なわけだから、これは甲子園のあり方も含めて日本野球選手の活躍・野球界の真なる発展のためにまだまだ我々野球ファンが考えていかないといけない問題なのかもしれない。そういえば、知ってたけど、本当に江川とか全然(座学)授業受けずに一日中野球ばっかりしてたんだな。そりゃあ野球場名門校は強いわあ。

 空白の一日などがそうだが、本書はかなり江川サイド・江川擁護の視点で描かれている。それと、かなり周りに気を遣う(らしい)という江川の性格が考慮されていても、本宮ひろ志、氏は『国が燃える』の南京事件の件で右翼に睨まれちゃってから一部ではすっかり左翼扱いだけど、根は男根主義者で豪放磊落な男が好みだから、本作の江川卓もそういう方向にデフォルメされちゃってる。かなりふてぶてしかったりする。実際そうなのかもしれないけど。

 でも、やっぱり江川はいい人なんじゃないかな、となんとなく思うその根拠は、奥さんの正子さん、江川の6歳年上らしいけど、それで江川のことを「主人」と呼べる、こういう女性と相思相愛で結ばれるというのはね、まあ羨望も込めるけど、いい奴なんじゃないかと思う。

 それだけに、あまりにも周りが騒ぎすぎてメディアや政治家や高野連など様々な権力に振り回されて自分の意思でほとんど決定できなかったという江川の告白は、僕は所詮凡人だけど、身につまされるものがあるっちゃあるね。
 確かに、コウイチさんの世代は、怪物といえば松坂でしょうが、私ぐらいの世代では江川になります。

 特に江川は、甲子園での活躍もすごかったですが、「空白の1日」事件で大騒ぎになり、野球に全く興味の無い人でも、あの騒ぎで江川の名前は覚えているんじゃないかな。

 「空白の1日」事件の内容は、私よくわからないです。でも、その時の巨人のエース小林が阪神に行き、強引に江川が巨人に来たので、「小林かわいそう」って声が多かったです。
 小林って結構イケメンで人気あったんですよ。記者会見でも、恨み言を言わず、「よろこんで阪神にいきます」と立派な態度だったので、余計に同情が集まりました。


 そこまで巨人入りに固執したのに、退団するときはあっけなかったですね。野球に興味を失い、株の投資で青年実業家のつもりだったんでしょうか。

 別に巨人が好きと言うわけではなく、金を稼ぐのに巨人のブランドが必要だったのでしょう。

 その江川を2回りくらい小さくしたのが元木。(江川はともかく)私ホントにこの元木が嫌いです。
2007/06/28(木) 11:20:35 | URL | kei #-[ 編集]
Keiさんのコメント読むと懐かしさが・・・
「空白の1日」
結局、何があったんでしょうか?
小林繁ですね、あの細い体で力投してましたね。
思い出すとホントに懐かしいです。
2007/06/28(木) 22:56:50 | URL | いくちゃん #-[ 編集]
コメントありがとうございます。

空白の一日は言葉は有名ですが中身については意外と知らない人が多いのかもしれませんね。実は僕も言葉は知っていても高校を卒業して暫く経つまで良く知りませんでした(江川は大卒ですぐに阪神と巨人でトレードされて入団したと思っていました)。

本書によると、江川は2ケタ勝利ができなくなる前に引退しようと決めていたらしいです。記憶は消えるが、記録は残るので、後々に自分が大したことない投手だと思われてしまうのが嫌だったそうです。

ちなみに、本宮ひろ志との対談で監督就任への希望も語っていました。
果たして江川卓監督はありえるのか……。個人的に江川の喋りは好きなので現場で活躍して欲しいとも思ってますが、当時を知る人間と知らない人間とでは印象が違うとはいえ、いわくつきなだけに中々難しいのかもしれないですね。
2007/06/29(金) 16:25:30 | URL | コウイチ #-[ 編集]
まぁ、複雑ではありますが、私は江川はスキなんですよ。
勿論、しゃべりも「アタマいいなぁ〜」って思うし。
彼が引退を決めたときのシーン、今でも覚えてますよ、
当時の広島東洋カープ 小早川に打たれたホームラン・・・
マウンドで泣き崩れた江川・・・
昨日のことのようです・・・
2007/06/29(金) 22:39:52 | URL | いくちゃん #-[ 編集]
>>いくちゃんさん

江川が投げてた頃はまだ巨人人気も凄かったのでしょうし、いくちゃんさんのようにそういうシーンを脳裡に焼き付けている人も多くいるのでしょうね。
でも、江川はあの空白の一日でのバッシングでもうああいう辛い思いは二度したくないとも本書で云ってますし、難しいのでしょうね。
2007/06/30(土) 18:25:44 | URL | コウイチ #-[ 編集]
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