【映画】 『陽のあたる場所』
![]() | 陽のあたる場所 モンゴメリー・クリフト、キーフ・ブラッセル 他 (2006/12/14) ファーストトレーディング この商品の詳細を見る |
ジョージ・イーストマンは野心に燃える青年だった。母子2人きりの貧しい家に育ち、シカゴのホテルでボーイをしていたが、ウォーソーの町で水着製造工場を経営している伯父のチャールズ・イーストマンに会い、幸い彼の工場に職を得た。伯父の邸で社交界の花アンジェラ・ヴィカースに会い、心を惹かれたが、ジョージにとっては、身分違いの遠い存在に思えた。ジョージと同じ職場にいたアリス・トリップは、身よりのない娘で、ある夜映画館でふと隣合わせになったことから、2人の仲は急に深まった。会社では男女社員の交際が御法度になっていたので、2人は人目を忍んで逢瀬を楽しまねばならなかった。ジョージは伯父の邸のパーティに招かれ昇進の機会を与えられて、アンジェラと再会した。そして、彼女はジョージの純真さに惹かれていったのだった…1951年のアメリカ映画。監督はジョージ・スティーヴンス。アカデミー監督賞・脚色賞・作曲賞など6部門受賞作品。
母子家庭の貧しい家庭で育ち、碌な教育を受けてこなかったが燃え滾る野心を秘めた男が主人公である。名をジョージ。ジョージは職を転々としていたが伯父に出会い、幸運にも彼の工場で職を得る。彼は伯父の邸で社交界の花であるアンジェラに一目惚れする。しかし、身分違いの遠い存在、高嶺の花だとしか認識できない。一方、ジョージは同じ工場で働くアリスという女性と親近になっていく。彼女はジョージととてもよく似た境遇だった。ジョ−ジとアリスは結ばれ、良い仲になっていく。やがてジョージは出世する。ジョージとアンジェラとの距離が近くなり、ジョージはアンジェラからの思いもかけぬ告白を受ける。アンジェラに心をときめかすジョージはアリスよりもアンジェラの方に熱情を傾け始めるが、既にアリスのお腹の中には赤ちゃんが存在していたのだった……。
という、なんだか大昔からありがちな類型的な男女の色恋沙汰を描いたような話ではある。責任をとって結婚するようにアリスに迫られて困り果てたジョージがアリスを殺し、裁判で死刑を言い渡され、刑が執行されるところで幕を閉じる。最後の最後までなんだかありがちではあるが、宗教的な考えや悩みが影響されていて、ジョージはアリスに殺意を抱いていたが曖昧さ、どこかで善人さを見せながら煮え切らない行動でアリスを殺している。事故にも見えるし、殺人にも見える。殺意があったのは明らかではあるが、躊躇しているようにも見える。とはいえ、個人的には、だからなんだというところでもある。それは映像ではっきりと描写できないのであれば、文学にして文字で心情・心性を書き起こすべき要素であろう。というぐらい煮え切らない作品だった。分離感とかああだこうだとあるのだろうけど。いや、だって、お前殺したでしょ? としか思えない僕は衆愚の一員なのだろうか。
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